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【新スポーツ考案】魅力をデザインする

27歳になったし、アラサーとか言われだすし、そろそろ大人の魅力みたいなものが出てきてもいいんじゃないかと思ってるけど、待てど暮らせど魅力がでてこないあくです。


ラピッドボールという、フットサルとハンドボールとバスケをミックスしたようなスポーツを作っているのですが、新しいスポーツを作る上での気付きや苦悩などを書いていきたいと思います。



今回はタイトルにも書いている「魅力をデザインする 」について書いていきます。



ラピッドボールに限らず、スポーツ全体に言えることなんですが、スポーツというものはファンが落としてくれるお金によって成り立っています。


スポーツ選手は、まさか海賊ではありませんので、勝ったやつが負けたやつから金銭を奪うことでご飯を食べているわけではありません。


お客さんを魅了することで、お客さんが固定ファンとなる。

ファンが応援してくれることで、試合観戦チケットだったり、グッズだったりが売れる。

そこから選手とスタッフのお給料、会場の運営費などが賄われている、といった仕組みになっています。


スポーツを成り立たせる為、今後さらに発展させて行く為には、ファンの存在が必要不可欠です。


では、どうやったらお客さん→ファンになってくれるのか。
ここを考えていく必要があります。


お客さん→ファンへ
ここでいうお客さんは、まだファンではない状態の人を指しています。


ファンとは、
試合会場に足を運んでくれる人、
テレビの前で観戦してくれる人、
グッズを購入してくれる人等を指しています。


お客さんをファンにするためには、まずなんでもいいのでお客さんの目に触れるシーンが必要です。

ベストはテレビ(動画)だと思いますが、
Instagramやネットニュース(静止画)でもなんでも良いです。

まずは「こんなスポーツがある」ということを知ってもらう必要があります。


そこで、知ってもらうと同時に「お客さんを魅了する」ことが重要になります。


このスポーツすごいな、面白いな、かっこいいなと興味を持ってもらう為です。


興味を持ってもらう為には、初めてお客さんの目に触れるシーンが「わかりやすく派手」である必要があります。インパクトですね。


フィギュアスケートがとても良い例なのですが、わかりやすく派手です。


ジャンプが成功すれば勝ち、失敗すれば負けです。

※もちろん細かい技術も勝敗を左右する要素だと思いますがここではわかりやすさと派手さの部分の話です


またその失敗というのは、転倒を指すので、細かいルールを知らない素人が見ても明らかにわかりやすいのです。


野球で言えば、ホームランか三振か

サッカーで言えば、PKのゴールかセーブか


キャッチャーの配球や、
オフサイドトラップなどの細かい戦術は、
ファン→コアファンになってもらう為に必要な要素であって、お客さん→ファンへの段階ではまだ考える必要がないなと思いました。




では、ラピッドボールにおける「わかりやすい派手さ」はどうやってデザインしていったのか。



まずは「わかりやすさ」から考えていきます。


スポーツにおける「わかりやすさ」とは、細かいルールや戦術は知らなくても、成功と失敗または勝利と敗北が一目でわかること、と僕は定義します。


例えばフィギュアスケートは

めちゃくちゃざっくり言うと、跳べたら勝ち、転んだら負けです。

素人が見ても一目でわかるわかりやすさがあります。


フィギュアスケートは採点競技なので、
成功=勝利、失敗=敗北となっていてルールはこの上ないわかりやすさです。


鉄棒やバク転の技の美しさを競う体操も同じですね。



しかし、ラピッドボールのような「球技」の場合、
成功=勝利、失敗=敗北とはなりません。


野球で考えると、
ホームラン(成功)を多く打った方が勝ちで
三振(失敗)が多かったら負けなのか?いや違う。


むしろ、失敗が多くても勝負に勝つ、といったケースは多く見られ、その奥深さが良いところであったりします。


野球では、
成功≠勝利、失敗≠敗北です。


ということは


フィギュアや体操のような「採点競技」と
野球やラピッドのような「得点競技」では、
わけて考える必要がありそうです。



わかりやすさの視点を少し変えて考えてみます。


例えば、公園に集まっている友人とサッカーをやりたい。しかし、友人たちはサッカーのことを全く知りません。

としたときに、

「サッカーがどんな競技なのか」をわかりやすく説明するとしたらどう伝えるでしょうか?


「ゴールに点を多く入れたら勝ちで、コートが広くて…」と説明するでしょうか?


多くの人が、おそらく、

「ボールを蹴るスポーツでね、あ、手は使ったら駄目で…」と説明すると思います。


人間の体の中で1番器用な手を使えない、というのは真っ先に伝えるべきだと思うわけです。


つまり、何が言いたいのかと言うと、

「手を使ったら反則」というルールは、サッカーの代名詞になるほどわかりやすくインパクトがある、ということです。


反則が代名詞になるのは、なんとも面白い現象だなと思いました。


なのでラピッドボールでは、まず最初にわかりやすい反則を作ろうと考えました。


わかりやすく、そして今までになかったような奇抜な反則ルールを作る。


そしてラピッドボールの名前の由来にもなった、使える体の部位が目まぐるしく(=Rapid)変化するルールが生まれました。


ラピッドボールでは、
自陣側では全身使用可です。
ボールを投げようが蹴ろうがOKです。


しかし敵陣に入った途端、
上半身(厳密には腕と手)の使用は制限されます。
ボールを投げることは禁止です。


ここまでは手が使える、
ここから先は脚だけだ


といった、わかりやすさと、観る人に与えるインパクトを兼ね備えたルールを設定することになりました。




とまぁ、こういった感じで
ゼロから新しいスポーツを作っています。


試行錯誤していく中で、
これから先、新しいルールが生まれてくると思いますし、既存のルールを廃止することもあるかもしれません。


ラピッドボール仲間と実際にやってみて、
あーでもないこーでもないと改善していけたらなぁと思っています。


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