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Google Analyticsをまともに触ったことのない人がWACA認定上級ウェブ解析士認定を受けるまで

 2018/09/28付けで、WACA認定上級ウェブ解析士という資格に合格しました。Google Analytics(以下GA)をまともに扱った事がない自分にとっては資格取得までの道がとても茨だったので、記録に残したいと思います。
※ 2018年度の試験の情報です。

背景

 私は、今はフロントエンドの開発をメインとして携わっていますが、これまで、以下のとおり、ウェブサイトの保守運用のフェーズにおいて、様々なポジションでの経験をしてきました。

・ガラケー時代のソーシャルアプリのディレクション/Flash (Lite1.1)開発
・ECシステムの保守/開発/プロジェクトマネジメント
・ユーザビリティテストのテストディレクション/アナリスト

 この中で、ユーザビリティテストを実施する際に、定性分析を行う事となるのですが、報告内容をまとめる際に、定量のデータがない事から的を射た内容になっているのか少し自信を持てずにいました。
 そんな背景から、ウェブ解析士の勉強を始め、2018/08/17付でウェブ解析士の資格を取得しました。当時のエントリはこちら
 合格した勢いと、ウェブ解析にハマった感があったのと、勉強熱も高まって、8割くらい勢いで2018/08/21 に上級ウェブ解析士認定講座に申し込みしました。

ウェブ解析士と上級ウェブ解析士の認定プロセスの違い

 ウェブ解析士は、テスト+レポートというプロセスでしたが、上級ウェブ解析士は、2回の講座の受講する事と、講座をサンドイッチする形で提出が必要となる、事前課題・中間課題・修了課題の3課題の内容が評価対象となります。

事前課題の洗礼

 まず、事前課題については申し込みのあとにメールで動画のURLが送られてきますので、それを見ながら進めます。内容は「コンセプトワーク」と「カスタマージャーニーマップ」。早速ここでウェブ解析士の時との違いに悩まされる事になります。ウェブ解析士はテスト+レポートという事でしたが、どちらも問いに対して答えが明確になるものでした。
 ただ、上級ウェブ解析士の事前課題は答えは1つというものではないものでした。どの程度のボリュームを書くべきなのか、動画のおじさんに言われるがままに書いていけばいいのか、といった事を変に考えそうになり、割と時間がかかりました。そして、これが求められているものなのかどうかがわからない。というのが辛いところでありました。
 それでもなんとか仕上げて、講座の1日目を迎えます。

講座1日目

 事前課題を携えて、講座1日目に参加します。私が参加した回は、ベテランそうな方お一人と私の2人が受講者でした。人数も少なめだったこともあり、講師の方から直接フィードバックをいただけました。トンチンカンなアウトプットになっていないかがとても不安だったこともあり、「修正ポイントもあまりなく大丈夫だと思いますよ。ここだけ直すとよいと思います」といったGoodなフィードバックをいただけて、非常に安心したのを覚えています。
 その後は、解析の手法やプロセス、考え方などを中心に講座が進んでいき、中間課題で必要になる説明を受けて終わります。と書くと短いですが、3〜4時間くらいかかっていたと思います。量が多くて何がわからないかわからない状態になっていたので、ここで頭の整理をした上で質問ができているとよかったかなと振り返って思います。

中間課題の戸惑い

 中間課題は、「ウェブマーケティング計画書」「施策評価シート」「改善・設計の提案書」「解析設計指示書」の4つのレポートを作成します。ここから、実際に過去にGAを使った定量解析やKPI設定を行なった事があるかどうかが大きく影響し始める内容かなと思います。
 あと、中間課題についてはサンプルをいただけます。ただ、このサンプルが個人的には曲者でした。とっかかりとして非常に参考になるのですが、サンプルに引きづられて同じ事を書きそうになりつつも、考えても同じようなことしか書けないんじゃないかというジレンマに悩まされました。
 また、事前課題とリンクさせる・させなくてもよいというのがわからなくなってくる事も悩みポイントとしてありました。事前課題をやっているときは中間課題の事を知らないわけなので、それの前提だと整合性が取れなくなってくるので気になってはいました。その上でGAの使い方これであってるんかなっていう不安が常につきまとっていました(笑)
 なんとか講座2日目前日に完了して、講座2日目を迎えます。

講座2日目

 1日目同様に、中間課題のレポートを講師の方にレビューいただきつつ、Goodなフィードバックをいただく度に、なんとも言えない救われた気持ちになっていきました。その後はレポートとしてこういった観点のレポートを作っていきましょうというテーマでひたすら説明が続きます。実はこれが修了課題の内容にもなっているので、ついていくのに必死です。

修了課題の悪夢

 修了課題は講座2日目の学びを基に実際にウェブ解析レポートを作成していきます。内容として、クライアントに提出しても問題ないレベルのレポートを作成します。これを講座2日目から2週間以内に提出となります。
 ここでもGAの使い方を知っている知らないで、大きく作業効率に影響が出ます。割とカスタムレポートを作らないと一覧で見れないようなものがあったりしますし、そもそもどこで情報が見れるのかがわからなかったりして、GAのメニューを彷徨い続ける事となりました。また、ページビュー数・訪問数・離脱率・直帰率の関係や、何の軸で絞り込んでいるかで数値の見方が変わってくるので頭の中がこんがらがってきます。
 その結果、期限内に終わる気配がなかったので、私は仕事を1日休んでレポーティング作業に充てました(その節はご迷惑をおかけしました...ってチームメンバーこれ見てるかな...)。その結果、無事に期限内に送付が完了できました。
 この修了課題に限らずですが、減点対象として「誤字」があります。間違った数だけ減点されていくので、レポートの質は全体的に求められていると言いますか、クライアントに提出する事を想定されているなと感じました。

結果通知

 修了課題提出後はやりきった感とこれであってるんか感が入り乱れて放心状態でした(笑)
 修了課題を送付してから結果が出るまで約1ヶ月という事だったのですが、私の場合は、2018/10/10に送付して2018/11/07に結果がメールで通知されました。この間、「早く楽になりたい」という気持ちが強かったです(笑)
 認定証送付の前にメールでpdfをいただけるので、社内の報告に必要な際は便利だなと思いました。
 2018/08/27に申し込んでから約2ヶ月強、上級ウェブ解析士取得の茨の道は無事に渡りきれました。

上級ウェブ解析士を取得してよかったこと

 即、実際のプロジェクトにて実践できるという事がよかったです。実は結果待ち状態の時から定量分析を行うプロジェクトに参画する機会があったのですが、「こういう数値をGAから出したい」というリクエストにすぐ答えられるようになっていました。ほとんど使った事がなかったのに、ここまでできるようになったのと、自信がついて実施できるというのは、3つの課題のプロセスのおかげかなと思っています。
 この資格は維持するために毎年フォローアップ試験の受験が必要で、めまぐるしく変わっていくウェブ業界の内容を解析の観点で常に追っていくには良い仕組みだとも思っています。

ウェブ解析に興味がある方に、参考になりましたなら幸いです。

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