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20200204「アイドルだった彼女のこと」

矢作萌夏はアイドルだった。
彼女のことは詳しく知らないけれど、今日見た彼女は紛れもなくアイドルだった。



なんで舞浜やねん遠いわ!!!!
と、思いながらいつもは大体定時なのに、どういうわけか今日に限って仕事が舞い込んできたところを無理矢理終わらせてどうにか職場を滑り出て数十分、本日舞浜アンフィシアターにて行われた「第2回 AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 ファイナリストLIVE」を観てきた。
ちなみに、遠いと愚痴ったけれど見やすかったので良しとする。

推しメンがいたのかと言われると、否、である。
ただ、元々なぁちゃんの歌声は一度生で聞いてみたいなと思っていたのと、一時期栄を推していたので割と思い入れのあるちゅりが卒業発表をしていたのと、何よりドラフト会議から気になっていた萌夏ちゃんのラストAKBステージだったので、これを逃したらアイドル・矢作萌夏を見られなくなると思って申し込んでみた次第である。
萌夏ちゃんのことは気になっていてSNSを追ったりソロコンは映像で見たりしていたけれど、現場に足を運んだことはない、そういう感じ。
元々握手会を含む距離が近いイベントはノーセンキュー・アイドルは私の世界と交わらなくてくれ頼むというタイプなので、推しの握手会にも行ったことはないのですけれど。
なので会いに行けるアイドルである48グループのファンとは名乗れない私だが、矢作萌夏ちゃんの卒業にあたってどうしても今思ったことを残しておきたかった。アラサー女の独り言なので苦情は受け付けません。

萌夏ちゃんの話の前にね。
コンサートの感想もちょろっと。
もうね!!生歌をね!!誰が歌っていても手に汗握らず見ていられる心の安定感よ!!48グループのコンサートではレアですよ!!(すみません)
私の歴代の推しメンは、あっちゃん→きたりえである。あっちゃんは卒業前の2年くらいで、その後は他にも目移りはしつつずっと推してたのはきたりえであった。当時の心境、押して知るべし。わからない人は北原ダイヤモンドで検索だ。
ちなみにあっちゃんの歌声は本当に好きだしソロになって本当に上手になったしCDは全部買ってますけどやっぱり生歌披露と言われると祈るような気持ちで見ている。

それが今日の出演者は全員上手い。
いや歌唱力No.1決定戦のファイナリストたちなんで当たり前なんですけど。
本当に上手だった。
敬意を表してここから先は全員「さん」付けでいきたいと思う。

岡田さんと秋吉さんは声が少し少年っぽいというか、独特で好き。
岡田さんあのビジュアルで1/3の純情な感情ですよ完璧かよ。100%伝わってるよ~~~!!そして笑いも取りつつ安定のMC。りょうはを追いかけてむちゅを見ていたときが一番岡田さんを見かけていたので、大人になったな~~とここ数年感慨深い気持ちで見ています。気分は親戚のおばちゃん(図々しい)。

大人になったと言えば、秋吉さん、秋吉さんですよ、メンバーからもそうやって呼ばれてたんですよ。えっ、あの?!あの秋吉ちゃんが?!秋吉さん?!いやー、ほんと、秋吉さんになってましたわー。あれは石原さとみだったわー。

豊永さんは総選挙で何となく知ってたけどお顔を名前が初めて一致しました。博多の期待の4期で合ってます?おとなの掟は痺れますよ~~~難しくない?!?!?!がっつり歌い上げるところ、好き。

高柳さん。一番追いかけてたのは古柳とか言ってた時で、いやあの時からMC上手かったけど、なんだろうあれよ、AKBで言うところのみぃちゃん・大家・みゃお的な安心感あった。ついに卒業なんだね。まだ2ヶ月あるみたいだけど、お疲れさまでした。ちゅりっちゅり~!りえちゃんが栄兼任してた時のチョコの奴隷歌ってくれてほんっっっっとうに嬉しかった!!ノリだけって言ってたけどノリ大事だったし上手かったよ!!あと卒業ソング、明るめで個人的にはとても好きでした。

他3人はほとんど情報持たないまま見に行きました。
山崎さん、さや姉の卒業ソング一人で歌ってて、本人は高かったー、って言ってたけど、全然無理矢理な感じはなかったし素敵に歌ってた。
三村さん、新潟まで届いているといいね。世界はどこまで青空なのか、すごく良かった。NGT、今は手放しでは応援出来ないけど、きたりえの背中を押してくれたところなので、最後まで見守ろうとは思ってる。
峯吉ちゃん、いや違う峯吉さん、なんだあの可愛い生き物?!皆がバラードとか歌唱力を見せつけてくる選曲の中、そばかす!!そばかすも難しいけどいやそれよりも何よりめっっっっっかわ。ライオンも完全にランカ。これは推せる。瀬戸内はゆみりん派だけどこれは揺らぐわ。

と、まあ。語りだしたらキリがないので。
本命の話をば。

矢作さん。
歌は言わずもがな。No,1ですもんね。特徴のある歌声、というわけではないんだけれど、とても聞きやすい。岡田さんとのさよなら大好きな人は圧巻でした。
高柳さんバリに泣いた。

元々姉妹共々可愛いなーとは思っていたんですけれど。
高校生にしてあの立ち回りとヲタクを転がす感じがやべえ大物来たなと思ってたんですけれど。
Twitter始めた日のツイートご覧になったことあります?!やっほー、から始まるあれですよ!タメ語と敬語の使い分けが絶妙すぎて語るに落ちた。
ああいうあざといタイプ(めちゃめちゃ褒めてる)、ゆきりんとかみるきーとかあやちゃんとか、大っっっっ好きだけど今まで推しメンにはしていなくて。でも矢作さんは気になっちゃってついついSNSを追いかけてた。ファン名乗れるほどは追いかけてはないんだけど。
「すち」とか「カエル」とか、一人称が「萌ちゃん」とか、キャラ付けもしっかり出来てるし、歌上手いし話せるし、最高やん???????????
ちょっと離れてたAKBにも面白い子来たぞ!!って、めちゃめちゃ楽しみでした。
AKBのファンからもとても期待されていたように思う。

それが段々叩かれるようになって、あの件があって。
正直、不倫をしたわけでも芸能人と撮られたわけでも夜遊びしたわけでもなかったから、共学の学校での話だしいいじゃないかそれくらいと思ってた。
そして何より、矢作さんはちゃんとあの件について表明をしていたし。
真実はわからないけれど、人前に立つアイドルとして、ちゃんと表明をしたことが、私は矢作さんなりの誠実さだなと思ったのだけれど。

掌を返したように沸いてきた悪口が心底怖いと思った。
プロ意識が欠けてたという意見に対しては、まあそうかもな、とは思う。松井の玲奈ちゃんとか宮脇の咲良ちゃんだったら撮らせないだろうし(勝手なイメージ)。
矢作さんだけではなくて、アイドルに向かって容姿を貶す人たちのことは、違う生き物くらいに思ってるけど、あれは本当に最低な行為だなと思っている。
確かに芸能人というのは人前に出て自分の容姿も武器にして戦う仕事だから、他人の好みによってジャッジされることはあるのだろうけれど、自分の好みに合わなかった人にわざわざ酷い言葉を投げつける神経がわからない。愛が無いなら無関心になればいいのに。

色んな意見があった中で、それでもネガティブな発言はしなかった矢作さんは、最後までアイドルだった。
そういうところは、総数としては矢作さんより叩かれたであろうあっちゃんと、ちょっと似ているような気がした。

元々、仕草がアイドルで、頭が良くて、ちゃんと自分の役割をわかっている子だなと思っていた(勝手に)。
天然アイドルや真面目アイドルも大好きだけれど、ちゃんとアイドルをしてくれるアイドルは、信頼レベルが桁違いになる。
最初に距離が近いことが苦手だという話はしたけれど、裏を返せば「アイドルとして表に立つ時」に仕上げてきてくれれば、私にとってはそれでいいのだ。それ以外のところは、アイドル●●というより、個人としての●●が好みの範疇に入るかどうかという話になる。
そういう意味で、私は矢作さんは信頼していた。
アイドルをやってくれるところだけじゃなくて、劇場公演で人気が出て来たところとか、ドラフト3期生(16期生もだっけ)ひとりひとりをSNSで紹介していた一生懸命さとかも含めて。

今日、初めて、歌って踊る矢作さんをこの目で見た。
頭のてっぺんからつま先まで、全身がアイドルだった。
あひる口とか。
踊る時の振りの止め方とか。
バラードを歌い上げた後に、にこっと笑うところとか。

アイドルだった。
アイドル・矢作萌夏だった。

もっともっと、真ん中で歌って踊る彼女を見たかった。
サステナブルでセンターに選ばれた時から、どんな逆風が吹いてもそこに立っててほしいと思ってた。
真ん中が似合う子だと思った。

だけど今日、とびきりの笑顔で「これからも萌ちゃんを見守ってね」と言った矢作さんが、涙を堪えて頭を深く下げ「これからもAKB48をよろしくお願いします」と言ったから、次の誰かへその役割は受け継がれたんだと思った。

写真集は今日のコンサート終わりに買ったくらいだし、矢作さんファンとは間違っても言えない私ですが、ステージの貴方はとても輝いていました。
最後に、これだけ言わせてください。

矢作萌夏ちゃん、卒業おめでとう。
お疲れ様でした。
願わくば、またどこかで輝く貴方に会えますように。




そんな泣けて素晴らしいファイナリストライブでしたが、一番面白かったのは「魂のルフラン」の最初でリズムに乗り切れず、ヲタクのペンライトが戸惑いがちに揺らめいていたことです。
気持ちはわかる。

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