TRPG紹介:Princess Guard
Princess Guardについて
Princess GuardはAmalara Game Studio、David Garrettによって作成されたTRPGである。
ある程度翻訳(最初のミッションであるAlchemistまでをほぼ全訳)したので紹介、解説していく。
超軽量のVRBSシステムを用いたTRPGであり、いくつもの島が空に浮かんでいる世界、そのひとつのプリンセスとなって住民の困りごとを解決したり、冒険をしたりといったゲームである。
ルール自体は6才でも覚えることができると書いてある通りの超軽量システムで、ミッション(シナリオのようなもの)の失敗はあってもロストはルールとして存在しない。
また、大人が進行訳、子供がプリンセスの訳として遊ぶためのアドバイスがあるなど、親子で遊ぶことを想定したルールとなっている。
作者サイト
販売ページ
わかる人には、VRBSのシステムで通じる可能性もあるので、VRBSのSRDもリンクを貼っておく。
VRBS SRDのページ
なぜこのゲームか?
そういえばこういう純粋にプリンセスな感じのゲームって日本であまり見ないなということで翻訳することにした(あることはある)。
対象は6才~106才までのプリンセスなので、子供だけでなく、ルールを覚えるのが面倒になって来た人向けにも良さそうである。
動詞での判定
基本的な判定は1D6の出目と動詞のチェック数の合計を用いるというものであり、1D6と技能レベルの合計による上方ロールと言うことができる。
その中で特殊なのは、技能ではなく動詞であることである。
おそらくではあるが、多義語での応用やその動詞をどうやって使うかという点がポイントとなる、言語教育によさそうな判定である。
そして、通常の技能であればその使い方がルールとして設定されるが、動詞なのでそのルールは言語のルールとなっている。
簡単だが、ある意味難しいルールである。
例えば、「paint」という動詞を使う際、単純に「描く」ことだけでなく、「塗りつぶす」ことにも使用できるのである。書類で使えるかもしれない。
成長と挑戦
なお、動詞のチェックは判定に失敗することで増加するため、同じ動詞を繰り返し使うことで有利になっていく。
最初はできなかったことでも、繰り返すとできるようになっていくという成長要素を1セッションの間で体験できるというのも魅力であり、失敗を繰り返して成長していくという前向きな姿勢が表現されている。
進行では、必要な結果が得られない失敗というのがなく、よけいなことや問題が起きて気力を失うという失敗、気力に影響のない成功、気力を獲得できる大成功の三つの結果が用意されている。
そして、気力が0になるとミッション失敗、気力が0になる前に目的を達成できればミッションクリアである。
最初は動詞のチェックの数もあり、気力が減ることが予想されるが、大成功で気力に余裕ができると他の動詞での判定にも挑戦していけると思われる。
ミッション
ミッションはシナリオのようなもので、7つの場面で構成されている。
このうち、2つは導入とエンディングなので、実質5つの遊び場を巡るというシンプルな構成となっている。
メンバーや慣れ(ひとつ目の場面を終えることには慣れているだろう)にもよるが、短時間でひとつのシナリオを遊ぶこともおそらく可能である。
ちょっとしたプリンセスらしさ
このゲームでは、プリンセスは(動物のような姿をした)精霊を連れ、馬(時にはスカイシップ)で移動する。
そして、冒険はよく晴れた空の下、冒険を楽しみに荷造りをする(魔法のおもちゃのようなものを含む魔法の道具を用意する)ところからはじまるというような、日常の中の楽しい1日が表現されている。
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