山伏

写真と本が好き。日常のあれこれ。

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魅惑のアナトリア

トルコに来た理由は3つあり、1つ目に2023年という穏やかでない世界情勢、特に中東の対立を踏まえて、まず「宗教」というものに興味があったこと、2つ目にご飯がおいしいと聞いていたこと、3つ目に(これが最も現実的な理由でもあるが)この円安の世の中において対円で勝てる通貨がリラくらいしかなかったこと、である。 トルコはヨーロッパとアジアの結節点であるという地理的な特徴と、かの偉大なオスマン帝国以来の広大な国土と多民族国家である所以に、エリアごとに非常に多様な表情を見せる。 中で

    • One day in La Havana 2

      1時間半ほど経った頃にマタンサスに着いた。 駅に降り立つと来た方向から照らされる夕焼けに、ハバナから100kmなのになんだかとんでもなく遠くに来てしまったような気がしていつになく寂しさと不安を感じた。 マタンサスに着くころには日は傾き17:30をまわっていた。帰りのバスは予約してない。19:00発のviazulを取るつもりで1時間だけ早歩きでマタンサスを回った。ハバナよりも排気ガスと食べ物が腐ったような臭いはしない。人々はここでもハバナと同じように皆道に出てボーッと通行人を

      • One day in La Habana 1

        その日はどこか遠くへ行くつもりで、朝7時にデイジーおばあちゃんのカーサを出て、駅を目指しハバナの旧市街を歩いていた。「ここに初めて来る旅行者は皆期待しすぎるのさ。正直ハバナは2日で十分だよ。」なんて冗談をデイジー家に泊まっていたもう一人の旅行者、ツェンさんとは昨日話したくらいで、ところどころが朽ちたヨーロッパ風の旧市街はさほど大きいわけでもなく、いわゆる首都のカオスは想像よりも小さいように感じられたのだ。 ハバナは首都だが、いわゆるクラシック・カーが走る歴史的な古い街並みや

        • 思考の森とパン

          自分にとって大切なもの・ことってなんだろうと最近よく考えます。 職場も決まって今年の4月から社会人なのに、なんだか気持ちが落ち着かない。新しい職場、新しいまち、新しい暮らしは、これまでの自分をワクワクさせるに十分すぎる要素だったはずなのに、この時期になって自分の人生がなんだかここにないような、地に足のつかない日々が続きます。人生の節目に際し、漠然とした不安からくるマリッジブルー的なアレなのかもしれないけれど、本当に大切なもの・ことがあればブレないものだろうかと、卒業旅行の話

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