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古墳公園を歩いた。歩く瞑想というのがあって、それをやろうと思ったけれど、noteにこの、今歩いてることを書こうとか、この薄曇りのかんじを書こうとか考えて、頭が静まらなかった。そもそもスタバで読書していたけれどなんだか集中できなくて、古墳公園に来たのだった。広い公園の、まだ行ったことのない場所を目指して歩いた。丘の上の林のようになっているところへ。なだらかな起伏の草地から、砂利の敷いてある歩道に移ると、足裏に感じる地面の硬さが全然違った。その違いを明確に感じる自分の感覚がおもしろいと思った。近づいていくと林には、その周囲をぐるりとロープで囲まれているのが見えてきて、中には入れないようだった。わたしはその林の中に入ってみたかったのだけれど。勾配を上ってもっと近づくとそれは竹林だった。タケノコはとらないでください、と書かれた立札が間をおいて3枚ほどあった。そばを歩くと、ふわっと匂いを感じた。竹の匂いというよりは、土のそれだと思った。ちょっと野生的な匂い。竹林の手前の草地で、タンポポらしき花が咲いていた。オオイヌノフグリも一輪。

古墳公園をぐるっと一周したことはまだない。今日歩いたことで、全貌が見えてきた。もちろん公園内の地図があちこちに設置されているのだけれど、平面的な地図じゃない、歩くことで自分の内にできあがる、身体感覚を伴ったわたしだけの地図が出来上がりつつある。以前歩いた場所と今日歩いたコースがつながって、こうなっていたのか、とカチッと何かがかみ合うかんじ。

歩きながら、帰りにコンビニでカフェラテを買おうと思った。本当はスタバで飲むはずだったけれど、なぜか目に入ったほうじ茶ラテを頼んで、口にしてからああ、違ったなと思ったのだった。その、「ちがうかんじ」にずっととらわれている気がした。いま、いま、いま、と唱えるようにしていたら、YUKIちゃんの曲で「いまを生きて」というのがあった気がして、聞きたくなった。

コンビニのカフェラテはおいしかった。そう、これが飲みたかったの!と、わたしの中のわたしが言った。自分のウォークマンには「いまを生きて」が入っていなくて、調べたらそんなタイトルの曲はなかった。あったのは「愛に生きて」だった。家に帰ってから「プリズム」を聞きながら一緒に大声で歌った。サイトで再生して聞いた「愛に生きて」のYUKIちゃんののびやかな声が、まだ内側に響いている。


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