スーツ

スーツには就活スーツというものが存在する。普通のスーツと何が違うのかといえば、価格は比較的安め、きちんとある中央の理想像から逸れることのないとパッと見感じさせる(実際には生地が薄い)など、期間中40社など数多くの面接や説明会など大忙しで動き回る就活生にとってはどうせ痛むものだから、安くてもパッと見しっかりしていればいいというニーズを満たすスーツとなっているように感じる。就活の時期になれば、どこから情報を得たのかというほど、同じような名前のスーツ小売店からのクーポン付きDMが大量に届く。本当にいいのだろうか。安いといっても、2、3万円はする。そんなものを何のこだわりもなく、就活に必要だからという理由で買って。就活スーツは就活用で、終われば着なくなるからと割り切り、何でもいい。そんな適当な選び方でいいのか。こういった就活に関連する闇雲な経済活動は好ましいのだろうか。何がリサイクルせよ、何が倫理的な消費活動をせよ、何がサステイナブルだ。こんな経済活動が罷り通っている社会の仕組みは矛盾をはらんでいるように感じる。ものを購入する際に、こだわりが無さすぎる、もしくは表立って目に見えるものばかりにだけ浅くこだわる。もう少し日々の生活で考えながら、一つ一つの行動にこだわりを持って(持ちすぎるのも良くないが)生きると社会の流れ自体が良くなるのではと感じる。

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