生き方考え方

原研哉のデザインのデザイン。佐藤卓の塑する思考。2人の著者の2つの本を読んで、生き方自体が仕事として表出しているのだなと感じた。
今日、何かとデザインを持ち上げる本や記事が巷には溢れているが、そういったもののの多くはいかにして経済とデザインを結びつけるかなどといったものが根底にはあるように感じられ、結局のところ経済をドライブするいいツールとしてデザインがもてはやされているように感じられてならない。私が読んだ、2人の著者は少なくともそういった考え方でデザインに携わっているとは感じなかった。人間としての生き方そのものである。こういった考え方を行なっている人間はデザイナーに多いと考えられるが(何も知らないからかなり無責任なことを言っているが)、デザイナーの中にもただの作業としてのデザインになってしまっている人がいる。そんな人よりもよっぽど生き方として、仕事になっている人が他の職業、例えば料理研究家の土井善晴や他の方にもたくさんいらっしゃる。デザイナーにならなくとも、そういった考え方を大切にして行きて行くことはできるのだなぁとこれまた佐藤卓著のケの美を読んで感じたのであった。

表面的な生活。表面的に良さげな生活。表面的に豊かな生活。こんなものに陥っているとはつゆ知らずに良い生活を送れていると信じきっている。恐ろしい。でもどうしたらいいのか分からない。日々忙しく生きる中で、表面的に良い生活を送るだけで精一杯だからだ。でもそんなことは言ってられない。生きることを主軸にした生活を送る。そんな当たり前で一番実行するのが難しいかもしれないことだが、とても大切なことである。根本的に生活を見直す。そんなことは流されてどんどんと過ぎていく今の生活ではなかなかに難しい。何か大きなショックが身に降りかかるなどのイベントがないと難しいのかもしれない。ショック療法。今生活する上で行なっていることをパッとやめてみる。思い切ったこと、考え込まずに直感で行なってみる。そんなショック療法が有効かもしれない。

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