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テックスタートアップへのカルチャーフィットの過程は、じぶんDXの好機

どうも初めまして、すべての経済活動のデジタル化したい、LayerXの木村(akkyy_k)です。経理と広報の二刀流に挑戦しています。

こちらは【LayerX Advent Calender 2021】の31日目の記事です。
この記事で言いたいとは、表題の通り

テックスタートアップへのカルチャーフィットの過程は、じぶんDXの好機

ということなのですが、基本的にはマインド面のお話です。
もっとテクニカルに、「非エンジニアながらまずはSQLを身につけたい」という方に向けた濃厚な記事が昨日@n_11oから出ているので、そちらも是非是非、ご覧ください。

想定する読者

この記事は特に伝統的な大企業などから、スタートアップへの転職を考えておられる方の参考になればと思い書いています。

人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える、この三つの要素でしか人間は変わらない。

とは、経営コンサルタントである大前研一氏の言葉ですが、時間配分も向き合う人も、場合によっては住む場所さえも変えることになる転職は、少なからず心身にストレスを与えます。

大企業とスタートアップ、それぞれ1社ずつの限られた経験ではありますが、これから同じようなチャレンジをされる方のアナロジーとして、参考になる部分があれば幸いです。

なお私は、大企業がいいとか、スタートアップがいいとかといった二者択一の考えではなく、大企業<>スタートアップ間もある種"リボルビングドア"として人材が行き来し、社会が活気付くことが大事だと思っています。

自己紹介

私は新卒でSBIホールディングス(社員数8000人程度)に入社し、関連会社である住信SBIネット銀行や、本体の持株会社で企画、人事、IR、広報などお主にコーポレート部門の仕事に従事し、その後、LayerXの33番目の社員として入社しました(現在60名程度、半数がエンジニア)

SBIは、インターネット金融を軸に複数事業を展開し急成長を遂げてきた会社です。過去20年で最もインターネット革命の恩恵を受けた金融機関といっても過言ではないと思います。

一方で、私自身の働き方は、流石に紙とハンコではないですが、IRや広報といった職種を担当していたことや、自分自身が外に目を向けていなかったこともあり、使用するツールはマイクロソフトのWord、パワーポイント、エクセルと電話とメールくらいで全ての仕事が完結しており、本当に限られたものでした(数が多いのが良いわけではないですが、比較として書いています。

それが今では、触れたこともなかったMacを使い、マイクロソフトのOfficeはGoogleドキュメント、スプレッドシート、スライドに置き換わり、SlackとZoomでコミュニケーションをし、マネーフォワードの会計ソフトや給与ソフトを用いながら、業務しています。

こうしたツールの変化は1ヶ月もすれば慣れてしまうもので、人の適応力はすごいものだと思います。まさに習うより慣れろ。

一方でOSとでもいうべき、行動原理の部分は、入社らか1年以上たった今でも反省する日々があるほど、なかなかアンラーニング難しいものです。郷にいれば郷に従えと、心していましたが、つい「前職では」といった言葉を発してしまったり、思考プロセスとして、以前はどうやっていたかと考えてしまったりします。

今回は、LayerXに入社して特に自分にとってアンラーニングが必要だった行動原理を2つご紹介したいと思います。

適応に時間がかかったこと

[1]ハイタッチではなく、テックタッチなコミュニケーション

一番はこれです。まずは言葉の定義を念の為確認。

ハイタッチ(high touchとは):
大口顧客など自社への便益が非常に大きい顧客に対する、個別対応やカスタマイズ対応など、人手を掛けた柔軟な対応のこと
テックタッチ(tech touchとは):
人手の介入を最小限に抑えてテクノロジーを活用して行う一律化した対応のこと

元々は主にカスタマーサクセスに用いられる言葉ですが、社内のコミュニケーションについても言えることです。

LayerXでは、ハイタッチなコミュニケーションももちろんありますが、例えばミーティング内でも、その場で議論すべき事象と、後ほどslack上での非同期のコミュニケーションで良いものを分けるようにしています。

非同期コミュニケーションでいいものの識別は塩梅が難しいですが、合意形成に時間を要しないことは、極力テキストでのコミニケーションで良いということかと思っています。ある意味で自分で情報を取りに行くプロフェッショナリズムが求められる考え方でもありますが、限りある時間資本を有効に活用するための配慮でもあるのです。

報・連・相は基本的に電話または直接話すことが染み付いてしまっており、なかなか行動変容が大変でしたし、逆に今でも、テキストコミニケーションにした結果として、時間がかかってしまったということもあります(そういう時は、今のはシュッとミーティングすればよかったねと、認識合わせをしています)

[2]人手ではなく、仕組み化

続いても、似たような話ですが、特に管理仕事をやっていると、目視での確認やチェックのプロセスを増やしたい気持ちが芽生えます。

そこをグッと我慢して、まずは人手をかけるのではなく、仕組み化、自動化、省略化で、解決することができないかと立ち止まって考える。これは頭では分かっていても実際に行動に移すのは簡単なことではありません。

LayerXでは、コーポレート部門であっても色々なメンバーが協力して、なるべく人手をかけない情報共有の仕組みがどんどん導入されています。
以下は一例ですが、入社が決まった場合に採用チームがマスタに情報をインプットすると飛んでくるSlackへの通知です。

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その後、タスク管理ツールであるasanaのスタンプを押すと自動でasana側にもタスクが追加されるよう設定されています。
その他の仕組み化の事例について、こちらでも紹介されています。

また管理のための管理をしないことも大事です。
例えば、LayerXで稟議システム(ワークフロー)を導入し、何かを購入する際は事前の購買申請をする運用にしました。

しかし全てを対象にすると、工数も増えますし、これは必要ですか?という問い合わせをいただくことも増えました。

そこで実際にはその申請を通じて与実管理をするということも現時点では行っていないということもあり、購買申請の対象外になることを整理し、Notionで公開しています。

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じぶんDXを支える環境

ここまでは、適応に時間がかかった行動原理について書いてきましたが、ここからは簡単にカルチャーフィットのプロセスを後押ししてくれた環境についても書きたいと思います。大きく2点です。

[1]情報アクセスの垣根の低さ、透明性

情報アクセスの制約については、上場しているかどうかや、業種、はたまた使用しているコミュニケーションツールに応じて異なると思いますが、LayrXのSlackは、ほぼ全てのチャンネルが解放されており、自由に閲覧し、時に他事業部の会話にも参加することが可能です。

これは、テキストコミュニケーションの参考になりましたし、仕組み化事例をたくさん知ることができるので、圧倒的に学びになります。

さらに非公開にしているチャンネルが何かさえ公開されているという、徹底ぶりです。

[2]Trustful Teamという文化 

これはLayerXが掲げる行動指針の一つです。もう少し噛み砕くと、チーム、事業、会社が前に進んでいくために、例え言いにくことであっても相手の可能性を信頼し、本音で話をすることだと思っています。社内では配慮はすれども、遠慮はするなという合言葉もよく使われます。

テキストでのコミニケーションでも、1 on 1の面談の場などでも、アドバイスをいただける機会が多くあります。特に予めフィードバックももらう時間というのを定期的に確保されているのは、ありがたいことです(この辺りは、ハイタッチに取り組まれています。

最後に

LayerXは、メンバーの「変わる」を応援する会社です。
今回は主にマインド面についてのお話でしたが、スキル面についても、未経験ながら営業、CSなど、初めてのことにチャレンジするメンバーが大勢います。


ピボットして取り組むドメイン、ビジネスが大きく変わっても、ラーニング・アニマルなメンバーが、先達から学び、日々切磋琢磨しながらキャッチアップしていく、という部分は普遍です。その点が最大の強みなのではないかと個人的には思っています。

人生100年時代、「リスキリング」が連日、新聞でニュースになる時代ですが、スキル面、マインド面両面で、自身の可能性を広げていきたいという方、全方位で積極採用中ですのでお気軽にご連絡ください。

また、グループ会社である三井物産デジタル・アセットマネジメントでもも、金融機関としてとてもユニークな立場で、誰も登ったことのない山にチャレンジしています。こちらも積極採用中です!



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