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USJの成功の秘密~マーケティング②

マーケティングを学習する中で、
ケーススタディとして、
USJにおけるマーケティングが事例として上がることがあります。
USJにはプロマーケターとして有名な元CMO森岡毅さんが在籍していました。
マーケティングを職種にしていない方も顧客へ価値をどのように提供するのか学ぶことが多く、参考になると思います。

先日の「USJの成功の秘密~マーケティング①」の続きです。

■USJの躍進
2004年の事実上の経営破綻から消費者視点の会社に変革しました。
USJの核となる戦略コンセプトを「映画のテーマパーク」から「世界最高のエンターテイメント」へと転換しました。
USJは当初、ハリウッド映画のコンテンツを売りにすることでTDRとの差別化を図っていたが、
成人層を取り込むだけで700~800万人で低迷していました。
主なターゲットを映画好きを中心とした18~29歳の層から、
4歳~高校生までの低年齢層の子どもと学生、そのファミリー層に拡大する大きな転換を図りました。
新エリア「ユニバーサルワンダーランド」により、
機能は子どもに合わせ、デザインは母親に合わせて、顧客経験価値にこだわったエリアとしました。
今まで取りこぼしてきたファミリー層に受け入れられ、USJの新たな魅力として評判になりました。
更に拡大したターゲット層へ訴求するため、ハロウィン・ホラー・ナイトやハリー・ポッターなど、
新規のイベントやエリアを次々と仕掛けました。
結果、若い女性客、外国人観光客にも受け入れられました。
プロモーションにおいても、
「子どもと本気で楽しめるクリスマスはあと何回もない」
という、親たちの情緒に訴えかけるCMで話題を呼び、結果、クリスマスシーズンの集客を倍増させました。

■マーケティングフレームワーク
マーケティングフレームワークとは、
戦況分析→目的→WHO→WHAT→HOWの順番で考えていきます。
戦況分析ではCompany,Competitor,Custoremの3Cを理解します。
WHOとは、経営資源を投下するターゲットとなる消費者を理解します。
WHATとは、ブランドエクイティーの中で消費者がブランドを買う根源的な理由、ベネフィットのことです。
HOWとは、WHATをWHOへ届ける仕掛け、主にProduct,Price,Place,Promotionの4Pのことです。
WHO,WHAT,HOWを揃えて、消費者の頭の中でのブランドの相対的な位置づけをするポジショニングを作ります。

■戦略
マーケティングフレームワークを利用するときに意識することは戦略です。
戦況分析→目的を達成するための資源配分の選択である戦略を定めることです。
代表的な経営資源は人、物、金、情報、時間、知的財産です。
戦略の良し悪しのモノサシの4Sは、
Selective(選択的か?)、Sufficient(十分か?)、Sutainable(継続可能か?)、Synchronized(整合性はあるか?)です。
素晴らしい戦略は、相手と自分の特徴の違いを有利に活用できている戦略です。

以上です。