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『日のあたる白い壁』を読んで

日のあたる白い壁
江國香織

あらすじ
「出会った絵について書くことは、でも勿論私について書くことでした」ドラクロワ、ゴッホ、マティス、荻須高徳、小倉遊亀、オキーフ...etc.。古今東西の27人の画家の作品をとりあげ、「嫉妬しつつ憧れつつ」自由に想いを巡らした、美しくユニークなエッセイ集。

感想
子どもの頃、美術館は静かで退屈な場所だと思っていた。
それは絵の楽しみ方をわかっていなかったからだと今は思う。
今でも絵の楽しみ方がわかっているわけではないかもしれないけれど。

この本を読んで、もっと絵を見た瞬間感じたことを素直に受け止めて、自分の好きという気持ちを大事にしたい、そんなふうに思った。
本の中に出てきたように自分の家に飾るなら何が良いか、そんな風に絵を見るのもおもしろいと思った。思うだけなら自由だもの。

私は昔から風景画に惹かれるところがあって、今回23の絵画が紹介されていた中でユトリロとゴッホと荻須高徳が描く街並みの絵がとても気に入った。

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素直に綺麗だなとかこの街に行ってみたいなと感じさせてもらえるところが好きなんだと思う。

江國さんがゴッホの夜のカフェテラスのポスターを家に飾っていたと知り、アートが日常に存在するのって素敵だと思った。

久しぶりに美術館に行きたい。
そんな気持ちになれたのも、昨年ゴッホをテーマにして描かれた小説『たゆたえども沈まず』を読み、今回このエッセイを読んだからだと思う。
本との出会いは人生を豊かにしてくれる。


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