Akkia

複数の日本企業の経営企画部門にて、10年以上、M&A・アライアンスプロジェクト…

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複数の日本企業の経営企画部門にて、10年以上、M&A・アライアンスプロジェクト等に従事。昔ですが米国MBA保有。エントリは全て事業会社目線で書いています。

マガジン

  • 事業会社のM&Aマニュアル

    事業会社でM&Aをやるとなった場合に、何をどうすべきか、注意すべき点は何か。日常のオペレーションとは大きくことなる、専門知識が要求されるM&A。そのM&Aを進める上での参考となるようなマニュアルを作っています。著者は、複数の事業会社でM&Aを10年以上経験してきました。

最近の記事

#4 M&A各論:案件探査~発掘

今回から、M&Aの各プロセスについてより詳しくご説明します。(M&Aの全体的な流れはこちらでご確認ください。) M&Aを検討する場合、まずは①案件探査~発掘のプロセスから始まります。 全社戦略、事業戦略が先言わずもがなですが、そもそも会社として目指すべき方向、あるべき姿があって、それを実現するための方法として、自力で頑張るのか(これをOrganic Growthと呼びます)、M&Aを活用するのか(これをInorganic Growthと呼びます)の選択があります。先に全社

    • コロナ後に求められるスキルは何か

      医療機関の方々や国民一人一人の努力により、徐々に日々の感染者が減っているコロナウィルスですが、この未曽有の事態に対応すべくビジネス界で起きていること、その変化の中で個々のビジネスマンはどのようなスキルを身につけるべきかを考えたいと思います。 オンラインへの移行は一時的ではない日々の感染者が落ち着き、緊急事態宣言も解除されると、街には人があふれ、電車は満員になり、コロナ以前と変わらない生活に戻る。東日本大震災の時も結局何も変わらず、今回もコロナの脅威が落ち着くと、従来の働き方

      • コロナショックの今はM&Aのチャンスなのか

        コロナショックで軒並み株価が下落している昨今。業界によって、地域によってまだら模様ではありますが、楽観悲観が入り混じる混とんとした状況です。安くなった今が、安く買えるチャンスだ!と考える方も多いかとは思いますが、なかなかそう簡単な話ではありません。コロナショックでのM&Aの現状についてお話しします。 M&Aプロセス自体が進まないこのコロナショックの状況下では、M&Aのプロセスを進めること自体に困難が伴います。今やM&Aのプロセスの多くはオンラインでできるようになりましたが、

        • #3 M&Aの全体的な流れ

          今回は、実際にM&Aをする場合の全体的な流れをざっくりご説明したいと思います。いろんなパターンがありますが、ごく一般的な例をご紹介します。こんな感じでやるのか、というイメージを持ってもらえたらと思います。 ①案件探査~発掘: まずは、買いたい会社(対象会社といいます)を探す段階です。自社の将来の姿、ありたい姿を実現するための手段として、フィットする会社を選定します。もちろん、自分がいくら欲しいと思ったところで、売ってくれなければ買えないので、実際に買えそうかどうか、を公開情

        #4 M&A各論:案件探査~発掘

        マガジン

        • 事業会社のM&Aマニュアル
          4本

        記事

          #2 デューディリジェンスって?

          前回、M&Aとは基本、お金を出してその会社の権利証(=株式)を買うシンプルな、何も難しくないものであることをお話しました。 とは言いながらも、家を買う場合でも、ちゃんと軒下を見てシロアリに食われてないか確認したり、土地建物に抵当権などついてないか調べるように、また、昔は結婚する場合も興信所などを使って相手方の素性を洗うように、それらよりももっと高額で複雑なM&Aでは、複数の専門家を交えて「デューディリジェンス」を行う必要があります。 デューディリジェンスとは、M&A用語の

          #2 デューディリジェンスって?

          #1 そもそもM&Aとは何か

          第一回目は、「そもそもM&Aとは何か」について、ざっくり説明したいと思います。教科書的な説明はどこにでもあるので、このnoteでは直感的にわかって頂くことを目標に書きます。 一番シンプルなかたちのM&Aとは、会社を買うことです。具体的には、会社の権利証というべき株式を買います。売手が自分の持っている株式を売りたいといい、買手がお金を払って株式を受け取れば、それで成立します。M&Aをやろうと思うと、別に専門知識も経験もなくても、お金さえ出せば買えます。 実際、株式投資をやっ

          #1 そもそもM&Aとは何か

          M&Aの分析を通じて、「経営視点」を身に着けよう

          はじめまして。日本企業の経営企画部門でM&A業務を担っているAkkiaと申します。 M&Aというと、一般の人にはいまいち馴染みがないか、一昔前に、ホリエモンがニッポン放送の買収に動いたときに連日のようにテレビでやっていたのを見たくらいと思います。 そんなM&Aですが、我々の身の回りでも、パナソニックが三洋電機を買収してSANYOブランドが姿を消し、MVNOのLINEモバイルがソフトバンク傘下になり、IBMのThinkpadは中国Lenovoのブランドとなったり、M&Aによ

          M&Aの分析を通じて、「経営視点」を身に着けよう