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〈森ネコ家ネコ〉どっちに目がある?よく見りゃ、ヤバかわ、こけしネコ。

最近、出番の少ない、
爪切り大嫌い、カマ型爪のネコ。
目つきの悪いコワそーなネコ。

その名は、セバスチャン。

バッハからもらった名前なんだがね、
音楽からはほど遠い、おじさんネコだ。

抱くまでが大変だが、
抱いてしまうと、本人の諦めもあるせいか、
大人しくなる。

そのままストレートネックでかたまり、
こけしネコの出来上がり。

しかーし、それには条件があり、
始めから爪を触らない、ということである。

この写真、自撮りなんだけど、
よく見ると、セバスチャンの横顔、かわいい。

初めてかわいい顔だ、と思った。

ボールのようなまーるい頭。
時に、日本の墨絵に出てくるような、
ちっちゃいネコと同じだな、と思っていたが、

この横顔のかわいさは、ヤバい。

ギロリと二ラむ、あの迫力からは、
想像もできないほどの愛らしさは、ヤバヤバ。

ネコ親バカと言われてもいい。

うちに来て、もう2年になる。

動物愛護センターでもらってくる時、
担当の人に、もっとかわいい子がいる、
こんなつまらない子でいいのですか?

と、何度も聞かれたのを思い出す。

きっと担当の人も、他の子を処分するのが、
あまりにも忍びなく、言ってしまったのだろう。

動物愛護センターには、
本当にたくさんのネコが、いたなぁ。

助けて。。と、泣く鳴くネコたちに、
私は、ごめんなさい、と答えたよ。

目をじっと見てきた黒ネコもいたな。

すでにあの子たちは、捕獲されてから、
生死を分ける1週間、病気のない子だけ選別され、
去勢され、小さいオリ生活の恐怖や孤独に
耐えて来た子たちだ。

それを終えて、待機室に移され、
一時的に生きながえている、そんな時に、
私は、訪問したのだった。

タイムリミットのある中、
私はセバスチャンをもらって来た。

センター訪問後、数日は眠れなかったな。

選ぶって、残酷だな。
選ぶって、責任があるな。

物じゃない。

命を選ぶんだからな。

他のネコたちのためにも、
セバスチャンは、幸せニャンコにならないとな。

町では、ぐっと見なくなった野良ネコに代わって、
将来は、ドラえもんを買うようになるのかな。

人間の勝手さと、
処分しないとやっていけない
人間社会の構造、そのシステム。

昨年、パリは、ネズミの数が増えに増え、
パリ人口より多いだろうと言われていた。

きっと、東京もそうなのだろう。


そんなセバスチャンは、今朝早く、
寝ていた私の寝巻きの袖の上に吐いた。

毛玉吐きだろう。

しかしそれは、突然だった。
びっくりして、飛び起きた。

眠たい目をこすりながら、私はシャツを着替えて、
シーツと布団を拭いて、洗った。

なるほど。。

動物は、生きているからな。

吐かれても、引っ掻かれても、
動物という、別の生命体と共に生きている。

面倒臭いな。

面倒臭いか。。


この面倒臭さは、
愛情に繋がるのか、放棄に繋がるのか。

しかし、あの横顔は、勝つ。

いろんな経験をしてきた、
推定9歳のセバスチャン。

ヤバかわな横顔は、勝つよ。

だから、大丈夫。
絶対にね。

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