〈森ネコ家ネコ〉ネコの表情筋の美顔エステ

うちには、2匹の保護ネコがいる。
１匹は、小さなおじさんネコ、セバスチャン。

もう１匹は、おじさんの2倍サイズの
トトロな女子ネコ、メロディー。

２匹は、別々のところからもらった。


メロディーは、まるでイヌ。

たとえば、私が、帰るのを玄関で待っている。
ドアを開けた途端、
お出迎えとナデナデ儀式の通過がある。

そして、部屋を移動するたびに、
どこでもついてくる。
トイレまで。。ね。。

知らない人の膝にも、狙ったら逃さない。
シャッと飛び乗って、お腹を出して、
自分のソファに変える。

このメロディーちゃん、
甘え上手で、非常に人懐こい。

ただ、名前を呼んでも、絶対来ない。
やはり、ここはネコとしてのプライドなのか、
譲れないようだ。


私は、メロディーの様子に、
前から気にかかるところがあった。

それは、めちゃくちゃ無表情なところである。

ビー玉のような透明なまん丸い目で、じーっ。

あっ、見られました、ごめんなさい、
と、つい、謝っちゃう感じ。

弱い動物ほど、身を守って生き残るために、
表情に出さない、または表情がない、
と聞いたことがある。

しかし、怒っているのか、笑っているのか、
具合がいいのか、悪いのか、
人間側からすれば、本当に困るのだ。

鳴き声も少ないので、
こちらが、ああかな、こうかな、と考えて、
察するのに時間がかかることになる。

というわけで、

やるしかないでしょ！

メロディーのお顔のエステ、
マッサージをやることにした。

表情筋を刺激してみたら、ということで。
まず、頬骨をクリクリ回して、
お鼻の縦線をゆるゆる、
目の周りをクルクルやる。

ここ１週間、毎夜、ネコ美顔エステのお時間。
リラックス〜、リラックス〜。。
呪文のように、言いながら、マッサージ。

ああ、贅沢だなぁ。

まぁ、勘違いと言われたら、そうかもしれないが、
少し表情が出てきたみたい、な感じ。


で、ネコマッサージしている時、
顔を上げたら、仁王さんのような人が、
ネコを抱いていた。

誰か分からなかった。

そう、鏡に映った自分だった。。

なぜって、
髪はボサボサ、眉間にシワ、口はへの字にして、
ネコの顔をいじっていたから。

これには、ショック。。

誰かと思ったよ。

エステ行きたい、とつくづく思った。