昨日から毎年受け持っている前期の講義がオンラインでスタート。前もって進め方についてあれこれ調べシミュレーションをしていたものの、いざやるとなるとzoomミーティングのようにはうまくいかずなかなか難しい。参加する学生のパケットの都合もあり、僕が話しているときは基本全員がアイコン表示のみでミュートになる。聞いている人の表情を確認できないままモニターに向かって講義をすることに慣れる日は来るのだろうか。
さて、オンライン/オフラインに関わらずいかに学生から発言を引き出し、そこから対話/議論を深めていけるかを考えている。ちょうど昨日は今年度最初の授業ということで個人面談の時間があったため、発言を促す「引き金」を対話の中に取り入れてみた。
個人面談は学生に回答してもらった質問用紙を元に進める形だったので、あえて記入された内容を少しだけ誤読し、質問を投げかけてみると「いや、それはそういうことではなくて」と正すように学生が話してくれるようになった。当然発言は情報の訂正から始まるが、それを足がかりに手元の用紙には書かれていないキーワードや、本人の考えが見えてきて短いながらも相手を知る有意義な時間になった。
あえて誤読して伝えてみようと思ったのは、先日別なmtgで相手と細かな意見の相違があったとき、その相手がいつも以上に雄弁になる様子をみたことだ。人は自分の正しさを証明しようとするときにはよく話すということを改めて実感したので、これは話が得意でない人に主体的に話してもらうことを促すのに使えるのではと思いたち早速実践してみたところ、想像以上にうまくいったという話だ。この手法を複数人や大規模グループでの議論の活性化にどう使えるかはわからないが、話を生み出すことについてはなかなか手応えがあった。
いいこと考えついたなと思ったけど、考えてみれば映画の刑事さんとかこんな手法よくやってるよね 笑
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