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「陽」(詩)

日が昇る
赤い飴玉みたい
口の中で減っていく
あんなに真ん丸だったのに
ゆっくり 楕円になっていく

必ず日は昇るというけれど
それは うそ
日が昇ったこと
朝が切り開かれ
今が 動くことは奇跡そのものだ

やさしく 色を放していく
滞りなど おきないみたいに
小鳥の羽をなでていく
赤いまぶたを見送りながら
懐の中のいつかを 起こさないように

日が昇る

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