今夜、大塚で起こったこと(破)

森山くんとはFacebookでお友達になっているし、山梨の積読崩し合宿でも復路を共にした仲である。別チームとはいえ、なんども交流があれば立派な「知り合い」であり、ぶっちゃけお友達である。

少し脱線になるけど、第1回のときはあまり新しいお知り合いができなかった。懇親会は短かったし、泊まりでもなかった。それとアフターもなかったため、チーム間の交流があまりできなかったのだ。
第2回ではアフターでの交流もたっぷりでき、様々な形で参加者同士がチームの枠を超えて交流している。実際、その縁が元でお仕事が発生しているケースもある。これは1件や2件ではない。第3回でもそういうケミストリーがあちこちで起こるといいなと思っている。

だから、NovelJamが終わってすぐに森山智仁にメッセージを送った。舞台化に興味はあるかと。返事は興味が「ある」。とのこと。脈アリかまだわからない。

https://stage.corich.jp/stage/95207

週末になり、1月公演の稽古があるので、そのあとなら会ってくれるとの連絡あり。
直近で行けるスケジュールで日曜の夜に電撃アポイントメント。大塚で行われる劇団の稽古を見学させてくれることとなった。NovelJam本戦の翌週にここまでこぎつけてれば、まあまあがんばってるわよねわたくしも。

著者ニシカワリキと待ち合わせて指定の公共施設へ。
電子書籍を送ってはあるが、先週審査員に提出した審査用出力を用意してA4用封筒に入れ、さっと現物を渡せるようにした。この辺のノウハウは編集者ならではかな。ワンチャン会えるときにオールインワンにしておくのは基本です。
あらかじめ「ロビーで待つので、稽古の休憩時に呼んでくれ」と伝えてあり。20分ほどロビーで待機。ノックして稽古を中断させるようなことは絶対にやってはいけない。

パタパタと足音がして森山智仁が現れた。NovelJamの頃とちょっと印象が違う。今いるここが、彼のホームグラウンドだからだろうか。稽古の最中だからだろうか。いや、おそらく両方だろう。

森山氏に促されて稽古場へ。普通の会議室のはずだが、劇団員のみなさんがいるだけで、まったく違う雰囲気になっている。端の席に座らせてもらう。

これは「アラ畜」の稽古だ。
ダンスから冒頭のシーンへの流れからはじまり、細かい所作の打ち合わせ、立ち位置の調整、セリフのトーンの上げ下げなど、綿密に構築されていく。それは、小説の演出や、推敲、校正と何ら変わらない。これはJamだ。演劇の世界は毎日がJamだったんだ。

普段ではまずありえない距離で、ど迫力の演技に触れてすっかり魅了されてしまった。演劇はすごい。

もちろん、「アラ畜」は行かねばなるまい。このシーンからどんな物語が始まり、盛り上がり、終わるのか。この目で見なければ収まらない。絶対行く。

そして、「【大好き】センパイを双子コーデでコロしてみた!」もまた、舞台化すべきであると、強く感じ、確信した。絶対おもしろいだろ、と。

時間ギリギリまで使って、劇団の熱い稽古は続いた。
終了後、森山智仁は約束通り、我々に時間を作ってくれたのである。
疲れているというのに、律儀な漢である。

そして、これが後に言う、「串カツ田中大塚店会談」である。

つづく

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