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一番ちいさいまちで、一番でっかいまちづくり|プロジェクト8の挑戦

地元が好きな町民が増えてほしいと、地域活性化に励む団体がいます。

プロジェクト8

秋田県八郎潟町。県内で面積が一番小さな町です。

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この町でプロジェクト8が発足したのは今から10年前。
地元の夏祭りは20年前に終わり、町の商店もだんだん減ってきていました。

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そんななか「町を盛り上げるなにかをしたい!」という若者たちが町役場とタッグを組み、当時あったスーパーの跡地で開催されたのが、
「一夜市(いちやいち)」です。

一夜市ポスター

一夜市のテーマは「大人の学園祭」
現在は会場を駅前へと移し、町民参加型の企画やライブ、地元出身アーティストの出演、おいしい屋台など、工夫を凝らしてお客さんを楽しませてくれます。
ゲストにボディービルダーさんをお招きしたときは、町のご婦人方が大盛り上がりだったんだとか!

一夜市 ボディビル2

9回目である昨年の一夜市の来場者数は、町人口の約半数である2,800人!
町内から愛される大人気のイベントになりました。

これまでの一夜市
○ライブ
・お笑い芸人ライブ ・HIP-HOPライブ
○ゲストパフォーマンス
・スプレーアート ・BMX ・書道パフォーマンス
○町民参加企画
・トイレットペーパー積みギネス挑戦
・風船割り対決 ・カラオケ大会
etc...

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さらに2012年に行われた2回目の一夜市からは花火が上がり、町に20年ぶりの花火が復活しました。

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イルミネーション大作戦

プロジェクト8の活動は夏だけではありません。

寒くてうつむきがちな冬を明るく照らそうと、イルミネーション活動も行っています。
厳しい寒さのなか、危険な場所以外は脚立を使って自分たちで飾り付けを行っているとのこと。大変な作業です。

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イルミネーションは12月~2月の間、駅前や街中を彩ります。
点灯式には100人のお客さんが来てくれるそう!
町の皆さんも楽しみにしているんですね。にゃんぱちも張り切っています!

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にゃんぱち
町民に愛される八郎潟町のキャラクター。
にゃんぱちドームのイルミネーションを作ってからは、町の皆さんの反響がより良くなったそう。


YouTubeデビュー

さらに、八郎潟町の良さを町外の人にも知ってもらおうと、プロジェクト8はYouTubeも始めました!
町内を端から端まで歩いたり、○○するまで帰れません!企画をしたり、様々な企画に挑戦中です。

プロジェクト8イチオシの動画は「裸参り」
皆さんもぜひご覧ください!


コロナ禍で一夜市中止・・・でもどうしても!

2020年の今年、一夜市は記念すべき10回目を迎えるはずでした。
しかし新型コロナウイルス感染症の影響により、中止となってしまいました。

町の盆踊りも中止になり、このままでは何もない夏になってしまう・・・。
でもせめて、花火だけでも!

そうしてプロジェクト8内で立ち上がったのが、
「八郎潟どうしても今年花火あげ隊」です。

花火ポスター

花火打ち上げのために寄付金を募ると、町の子どもたちから「ぼくも、わたしも」という声が上がり、急遽100円の寄付金枠も設けたそうです。

そうして町の皆さんの支援が集まり、30万円を目標にしていた寄付金額はなんと110万円!
町の皆さんが毎年どれだけ一夜市や花火を楽しみにしていたのかが伝わります。

花火②

町民一丸となって打ち上げた花火はとても綺麗でした。


人がこの町のいちばんの魅力

最後に、代表の佐藤さんにお話を伺いました。

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プロジェクト8 代表 佐藤友紀(さとう・ともき)さん


僕たちは、活動テーマとして「地域活性化」と「人材育成」を掲げています。

たとえば一夜市では、八郎潟町にいると見られないものをコンセプトに企画しています。
お笑い芸人さんとかアーティストとか。
普段触れることがないものを町の子どもたちや皆さんに見せたい。
そういうものを見ることによって子どもたちが目指すかもしれないし、
夢を広げるお手伝いができればと。

一夜市 四千頭身

2018年のゲストは、人気お笑い芸人の四千頭身さん

そういう企画を続けて、町が好きな子どもたち、町が好きな町民が増えたらいいなと。
そうして小中学生がプロジェクト8に入ってくれれば本望です。入りたいって言ってくれてる子たちもいるんですよ!

プロ8子供①

イルミネーション点灯式でマジックを楽しむ子どもたち

メンバー内でよく言っているのは、
「一番小さいまちで一番でっかいまちづくり」をしようと。
県内で一番小さい自治体だけど、どこよりも熱くなれる人間がいる町です。
人がこの町の一番の魅力だと思っています。
知れば知るほど、この町を好きになってくれると思いますよ。


世の中が落ち着いたら、一夜市にがっつり人を呼びたいと話す佐藤さん。
その日が来たら、記事をご覧の皆さんも、ぜひ遊びに来てください。

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プロジェクト8の挑戦はまだまだ続きます。



【著:秋田県秋田地域振興局職員】