連帯保証からは逃げられない……。でもこんな手があります。 その3

「法テラスのアドバイス」

さて前回は、毅然とした態度をとるべきと決心し、債務者(息子)に内容証明を送った話をしました。復習しておくと内容証明とは、「これこれこういう内容の手紙をこの人に送った」ことを、第三者である郵便局が証明してくれる、というものです。
対決するに当たってゴングを鳴らす意味合いのこれを送った後、しばらくモヤモヤとしていました。いくらきちんとしていなくては、と決めたと言っても、親子の間であまりに敵対しすぎているのではないか。そう思ったのです。
ところが後日、その思いが吹き飛ぶような出来事が起きました。
送った内容証明郵便が戻ってきたのです。そう、受け取り拒否をされたのでした。

そうか、話し合う気はないのか……。
息子から拒まれたことに対する絶望感は、とても深いものでした。

連帯保証人を辞めることはできず、当の本人に払えという術もない。
このまま延々と肩代わりし続けるしかないのか。そう思うと目の前が真っ暗になってきます。

いったいこれから先、どうすればいいのか……。
悩んだ挙句、私が選んだのは、専門家の助言を得ることでした。弁護士に相談しようと思ったのです。

近くの法テラスを探し、電話で予約を入れて相談しました。
このとき相談しようと思っていた内容は、「なんとかして連帯保証人を辞める方法はないでしょうか?」でした。いろいろ調べて無理とはわかっていましたが、いつまた予期せぬ「払ってください」電話がかかって来るかわからない状況が続くのは、とても耐えられなかったのです。とにかく専門家に相談する、というアクションを起こすだけでも、内心の不安を抑えることには役立ちました。これは効き目があります。皆さんも試してみてください。

ちなみにうちの地元だけかもしれませんが、法テラスに相談する際は気をつけてください。最初に受付で必要書類を記入するのですが、そこに自分の借入金の額・息子が奨学金を得ていること・息子との件で相談に来た、と記入すると、「ああ息子さんの奨学金の返済についてですね」と、勝手に解釈されることがあります。法テラスには計3回行ったのですが、そのうち2回はそう先入観を持たれたせいで、最初話が噛み合いませんでした。

さて。
担当弁護士さんに事情を説明し、息子とのやりとりのプリントアウトや家賃保証会社からの督促状などを見せて窮状を訴えました。なんとかこの無間地獄から抜け出す方法はないでしょうか、と。
そのとき、弁護士さんは意外なことを口にしたのです。

「その家賃、本当にお父さんが建て替える義務があるんですか?」


……青天の霹靂とは、こういうことを言うのでしょうか。
もしかしたら払う義務がないものを払っていた、ということ?

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