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クラウドファンディングに挑戦して私が学んだこと

1月22日から2月28日まで約5週間、勤めている会社の事業でクラウドファンディングに挑戦しました。目標金額400万円に対して120%の4,838,681円まで達成することができ、延べ人数で222人の方にご支援いただきました。直接的な支援のほか、SNSでシェアしてくださったり、頑張れ応援しているよと声をかけてくださったり、というのがとても嬉しい期間でした。
50%まで達成したのが終了4日前でしたので、精神的な辛さも相当でしたが、金額以上に様々な収穫があったのでやってよかったなと思っています。
クラウドファンディングについては色々な方が書いているので意味があるのか分かりませんが、少なくとも自分の備忘録のために今回のクラウドファンディングの学びを書きます。ちなみに私自身は2011年にクラウドファンディングをしてから8年ぶりで、当時のクラウドファンディングってなに?って時代から隔世の感があったなぁというのと、その後からはずっと人がやっているのを横目に見ていただけだったので、見るのとやるのは大違いだなぁという感想でした。以下の文章はあくまで私視点なのでご了承ください。

FoodCampのクラウドファンディング目的と達成度合い

今回我々がクラウドファンディングに挑戦した第一の目的は認知度向上でした。まだまだ知られていないFoodCampをその経緯や背景も含めて知ってもらうために取り組みました。実は台風19号の被害からの復旧のための資金調達という面もあるにはあったのですが、あくまで同情や寄付的な要素はできるだけ入れたくないという社長の思いもあり(それにメンバーも賛同し)、今回のようなテイストになりました。
FoodCampの存在を世に知ってもらうという目的の達成度合いは、厳しい目で見れば半分くらいかなと思っています。もう少しバズを起こしたかったというのが本音です。170人以上に支援してもらい、全く知らない人からの支援は一桁でした。もちろん、知ってはいるけど購入まで至らないという人に購入してもらったのも大きな成果ではありますが。

学んだこと① 普段からPRすることの重要さ

クラウドファンディングを始めました!知ってください!と突然メディアに訴えかけてもなかなか受け取ってもらえませんでした。 クラウドファンディング期間中にたまたま郡山市が開催するPR講座を受ける機会があり、これが非常に勉強になりました。メディアはニュースバリューがあるネタは受け取るので、普段から記者・ライターと仲良くなってニュースバリューのあるネタを普段から提供しておくこと、Facebookは地位が低下していること、RT機能があるtwitterの拡散力は根強い、などを学びました。講座の中で、日本の特に地方の取り組みはとてもいいものを作り上げているのに、アピールが下手と言われてドキっとしました。

学んだこと② 共感してもらう設計の重要さ

クラウドファンディングは主に2種類あると私は考えています。1つは、尖った新商品(ガジェット系に多い)を発表して欲しいと思ってもらって資金調達をするタイプ。『購入』の要素が強いもの。 2つ目は、社会的に意義があり、その取り組みに継続してほしいと思ってもらうタイプ。『寄付』の要素が強いもの。そして今回のクラウドファンディングはどちらの性格もあるものだったと考えています。それゆえ、焦点がブレてボヤけた感があったなと私は思っています。「欲しい!購入する!」と思ってもらうのか、「いいね!支援する!」と思ってもらうのか、あるいは両方を狙いに行くのか。この辺を明確にせずに走り始めてしまった気がします。AIDMAのActionまで行くためにユーザーのカスタマージャーニー(特に感情)を丁寧に設計することが重要です。

それから、巷ではよく「WhatよりWhyが重要」と聞きますが、共感してもらうためにはWhyよりWhoが重要でした。メンバーがなぜここにたどり着いたのかを語ることで中の人が立体的に見え、より支援につながる感覚がありました。Whoを発信するために我々は文章にしましたが、ライブ配信なども有効だと思います。

学んだこと③ クラウドファンディングには副産物がある

クラウドファンディングをやるにあたって、Whoが重要だと後から気づいたのですが、その前にWhyを可視化しようと思い、創業当時のキーマンを訪ねました。FoodCampをなぜ始めたのか、原点は何だったのか、その当時の熱量やワクワク、これから目指すべき方向をヒアリングできました。これを文章化できたことが、クラウドファンディングのよかった副産物だと個人的に思っています。

学んだこと④ クラウドファンディングには相性がある

やはりクラウドファンディングは世間的にはまだまだ抵抗があったり難しかったりするなと思いました。特にFoodCampの顧客層は比較的年齢が高いため、クラウドファンディングとの相性が良くなかったと思います。クラウドファンディングを知ってはいるけどやったことがない、現金手渡しや振り込みだったらいいけどアカウントを登録して支援するというのは億劫だ、という声をよく聞きました。ぶっちゃけると既にファン層が厚いFoodCampはもっと楽に達成できると当初は思っていました(汗)。クラウドファンディングをやるなら、共感してもらいたい層との相性を考える必要があります。
もちろん、FoodCampとはなじみが薄かったけどクラウドファンディングとは相性が良いという新しい顧客層を開拓できたというのは結果的に良かったです。特にFoodCampの良さは体験してもらわないと分かりにくいものなので、えいっと支援して、実際に体験してもらうのも入り口としてはグッドです。
それから、プラットフォーム選びももっと慎重にすべきでした。詳細は差し控えますが、少なくとも私が今回使ったMotionGalleryを他の人に勧めることは絶対にありません。

学んだこと⑤ 準備の重要性

我々がクラウドファンディングの準備を始めてから年末年始を除いて3週間でサイトをオープンし、5週間で締め切りだったので、かけた期間は実質約2ヶ月間の取り組みでした。怒涛の2ヶ月だったので、最終日の翌日は疲れで寝込みました(←二日酔いです)。FoodCampシーズン期間中には取りかかれなかったのでどうしても短期決戦になってしまったのですが、上のカスタマージャーニーの丁寧な設計や事前告知などにもっと早くから取り組めたらよかったなぁと今さらに思っています。

つらつらと書きましたが、以上がクラウドファンディングに挑戦してみて私が学んだこと、感じたことです。


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