メサイア幻夜感想

サリュート編
個人的にメサイア一理解できない男なのでほぼ全てが憶測と希望的観測でしかない。

なんやかんやでいつきと共闘っていうのは2度目な彼だけど、今回はどちらかと言うと対立構図がはっきりしてたかなぁと。
いつきを助ける的な要素は全くなかったし、どこからかハッキリしないけど最終的にはナイトメアと協力関係にあった(個人的にはサリュートが催眠スプレーに無抵抗な辺り最初からの可能性も否定出来ない気がする)し。
ただじぇーくんがメイキングで言ってたようにいつきとサリュートはめちゃくちゃ似てるし違うなぁと改めて思った。

まず似てる点でいえば、煽ってるようで自分も傷つく言葉を使うこと。
いつきは暁で「間宮さんが生きてるかもって思ってます?」って聞いちゃうし、悠久でも「自分のメサイア殺した男はちげぇわ」って煽っちゃう。自分にとって唯一の有賀さんなのに間宮への未練を無理やり引っ張りだして自分もしんどくなる、ある意味自傷癖ある。
サリュートも、悠久でお父さんの話が出たあとに、いつきに「世界を破滅させることが彼の本当の望みかもしれないよ」って言うところ。変わってしまった有賀さんに政治犯に仕立てあげられて恐らく息子のことすらも認識できなくなった父親を重ねてると感じていて、国を愛してたはずの父親ももしかしたらどこかで反政府的な考えを持っていて行動に移してしまったのかもしれない、そっちが本当の父親だったのかもしれないって気持ちがどこかにあって、有賀さんを通していつき=自分にそう言ってしまったのかなと。
だから、いつきが「俺はあいつの本当の願いを知ってる」って返した時に、その辺の気持ちが救われてるような気がしてて、それが「手貸すよ」に繋がるのかなぁと解釈してる。
幻夜で悪癖出てるのが、第3の部屋でフォークス機関に対して憤るいつきに「君は上からの指示に従って人を殺すだけ。善悪を判断する立場にない」「君が信じる正義の旗の下、何人が死んだ?」って言うところ。もろブーメランですやん…。
スークと合流してフォークス機関を解体するって話をした時、フォークスで行っていることを「悪魔の所業」と表現したのが本音だとしたら、根底にはいつきと同じように子供を尊重する姿勢があって、人体実験に関して悪だと思ってる部分が無いわけじゃないと思うことも出来る(と思う)。
サリュートはさすがエリート工作員なので、ほぼほぼ感情を読み取らせてくれなくて都合よく解釈している部分がほとんどなので、黄昏で答え合わせ出来たら嬉しい。

違うなってのは、いつきは人のために苦しんだり悲しんだりすることを隠さないけど、サリュートは割り切ってしまえばどこまでも冷酷になれるところ。
ただ、ここは微妙なラインでもあると思っていて、割り切ってると言うよりはちゃんと覚悟して背負ってると言った方がいいのかもしれない。
ブーメランなセリフたちはサリュートにとっても忘れてはいけないもので、奪ってきた命を平等の重さとして背負っているから出てきたんじゃないかなと。もしそれがそうなんだとしたら、いつきが迷ったりしんどくなったりしてることにイライラしてるのは背負いきれてないというか覚悟の甘いいつきへの叱咤激励でもあるのかなぁ。
まぁ思いっきりポジティブに考えてる感は否めないのだけど。

あと忘れちゃいけない『愛国心』ね。
じぇーくんがオフステのインタビューで「たとえ国に裏切られてもサリュートは国を愛してる」「そこだけはブレない」って言ってて、サリュートの正義、夢は国のためにある。それを大前提にすえると、フォークス機関を解体するってことは主導している政府やボスホートに反抗することにはなるけど、未来の象徴である子供たちを健全に育成することは、確かに国のためには必要なことだよね。

と、ここまで書いていて、あれ、これお父さんと同じ道なんじゃね?って思ったんだけどどうでしょうね…。もしそうならつらすぎる……。

そんな複雑な彼のことは我関せずで相変わらず行動原理が自分中心なスークくんですが、黄昏で何かを見つけてくれたら嬉しいなぁと思ってる。
サリュートの想いを理解してくれることが一番だけど自分なりに正義や夢を持って戦う理由にしてくれたらなんでもいい。
簡単な言葉にしてしまえば好奇心だけでフォークス解体について行くことを決めたスークに、そりゃサリュートも険しい顔になるし押しのけて行っちゃうよと思ったよね。
でもいつかそれがサリュートを救ってくれる気もしているので、変わってほしいし変わって欲しくない。

スークとTENさんのシーンはほとんど目が合わないのが印象的。スークが向き合いたい時はTENさんが無視してるしスークが気づかないところでTENさんがスークを見てる(観察してる)。あさてぃーがメイキングで「TENはスークに興味ない」ってばっさり言い切ってたのめちゃくちゃ好き(笑)
それが最後、「あなたがこんなに必死にサリュートを救い出そうとするなんて、意外です」ってTENさんがきっかけを作って向き合う。サリュートを介してしか繋がっていなかった2人が1対1で繋がる瞬間、TENさんがスークを介してサリュートに想いを馳せているであろう笑顔が好き。暁のときも思ったけどほんといいお兄さん…。なんで黄昏出ないの…。
あとフォークスの資料を手に入れるところ、馨さんと林さんに会うシーンは極夜の周とのやりとりを思い出してドキッとした。サクラ側と縁が繋がったことにこれから意味があるのかなってそわそわしてる。楽しみ。

そしてエンディング明けのアニメで言うとこのCパート。
ひとりやんけ!
やっぱりサリュートはそういう子ですよ。まぁ色々展開が考えられますが、予想としては
①置いてきぼりくらったスークが追いかけて合流して解決、これからも2人で進む
②合流からのスークがサリュートのピンチを庇って死ぬ、またはサリュートが死んでスークが夢を継ぐ
③置いてかれたスークが上層部に捕まる、あるいは利用されてサリュートの拘束任務を命じられる
④実働はサリュートのみでスークは後方支援中心(スークの性格からは考えにくいけど…)

個人的には③が一番しんどい気がするかなぁ…。
新キャラのガラさんとか元照る日トリオがどう動くかによるけど、大人組VSサリュートスークみたいな感じになるのかしら…。ボスホート壊滅はないと思うけどどんな結末であれもう機関にはいられなくなっちゃいそうだよね。
国のためにっていうならサクラ側には来ないしかと言って国内にいれば政府と戦うことになる…。
どういう話になるのであれ、2人が前に進める話だといいなぁ…。

今のところはこんなところかなぁ。まだ観に行くつもりなので、今度はおさらいしてから行こう。
ちょいちょい言ってるけどサリュートはほんとに考察が難しいので、いろんな人の話を聞いてみたい。

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