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米国株は下がっているのに資産は増えている?

最近は、日本株だけに投資をしないで、米国株や全世界の株式に投資することが、主流になっています。
投資する地域や貨幣(円・ドル)を分けてリスクを分散する方法ですね。

米国の利上げで米国株が値下がりしているニュースをここ1年くらい聞いているかと思います。
実際の米国株の主要株価指数であるS&P500のチャートはこのようになっています。
比較をわかりやすくするために、S&P500に連動する米国ETFのチャートを掲載します。

上がったり下がったりを繰り返していますが、
1年で、-17.84%下がっています。

S&P500に投資をすることができる投資信託の中で、人気のある商品
「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」で同じ1年間のチャートを見てみます。

グラフの青い線が、この投資信託の値動きです。
右上の騰落率に注目してください。
7.53%とあります。1年間で7.53%値上がりしています。

S&P500は値下がりしているのに、S&P500に連動する投資信託が値上がりしているというのは、どういうことか知っていますか?

キーワードは「為替」です。

上の「S&P500」のグラフは、ドルベースでのグラフです。
S&P500は米国株式市場ですので、基準の通貨はもちろん米国ドルです。
そして、下の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は円ベースでのグラフになっています。
日本人が買う投資信託なので、日本円になっています。

米国ドルから日本円に変換するためには、為替レートに従って両替をしますね。
その為替レートで最近話題になっているのが、「円安」です。

同じ1年間の為替レートのグラフはこうなっています。

1年前は、1ドル=約113円でしたが、
現在では、1ドル=約147円まで円安が進んでいます。
約30%の円安です。

「SPDR S&P500 ETF」を円換算してみると

米国株に投資をしていて、米国株が値下がりしているのにも関わらず、資産が増えているのは、為替が影響をしているのが原因です。


今回は、「米国株安✗円安」というパターンでしたが、他にもこのようなパターンが想定されます。
 ・「米国株安✗円高」 ← 一番資産がマイナスになるパターン
 ・「米国株高✗円高」
 ・「米国株高✗円安」 ← 一番資産がプラスになるパターン

1年前には、このように米国株が株安になり、急激な円高になるとは想定できませんでした。
また、これから1年後は、この4つのパターンのどれに当てはまるかわかりません。
できることは、コツコツと積立投資をして将来のために資産を増やしていくことだと考えます。


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