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でき太くん三澤のひとりごと その31

投稿 その31

三澤です。

私が40代のころだったでしょうか。
知人から誘われて書道を始めました。

断りきれずに始めたことでしたので、おそらく長くは続かないと思っていたのですが、10年近く続けることができています。

書の世界で私がとても大切だと感じていることは、お手本をよくみて「型」をまねをするという点です。
何千年も前に書かれたいわゆる「古典」や「国宝」となっている書の「型」をよく観察し、同じようにまねをしてみる。そうすることで、少しずつ「型」を身につけていくことができます。

まずは同じように書けることを目指して、徹底して「まね」をするのです。
すると、少しずつではありますが「型」が身に付いてきます。少しずつ同じようには書けるようになってきます。

ただ、同じようには書けたとしても、筆で線をひくときのスピードや、圧力、墨の濃さ、紙の種類などの影響もあって、なかなか完璧に「型」を再現することはできません。

私はいまだに空海の「型」を再現することができません。
どうやったら「型」を完璧に再現できるのか。

この「型」というものを極限まで本物に近づけることができた人が、いわゆる「型破り」な発想、自分流の書というものを確立していけるのだと思います。

「型」もそこそこで、ただ自由な発想で書いたものは、「型」を極限まで極めた書家の方には、すぐに底の浅さが見透かされてしまうのでしょう。(その意味では、私の書もまだまだお遊びの域を脱してはいません)

ところで、私も開発に携わっている「でき太くんの算数・数学」でも算数の学びの「型」を紹介しています。

私どもがこれまでの実践経験から得た「最もミスが生じにくくなる思考手順、式の書き方」をしっかり身につけられるように、例題などで「型」を提示しています。

この「型」を、素直に、ていねいに「まね」をしていくと、ミスをしない合理的な思考手順を身につけていくことができるようになるだけでなく、学校でならっていないことでも負荷なく学習できるようになっていきます。

その意味では、でき太の学習効果を最大限に引き出すポイントは、でき太の例題や解答書で紹介されている「型」をよくみて、それを徹底して「まね」してみることです。

算数、数学という教科は、問題を解決するときの発想力や、思考力がポイントとなってくるので、「型をまねる」という作業や、すでに外界に存在しているものを「まねる」ということとは無縁のようなイメージがありますが、その発想力や思考力のもととなるのが、中学3年生までで学習する「型」なのです。

「型」がしっかりと数多くあることで、さまざまな発想力や思考力が問われる問題に対応できるようになってくるのです。


「書」と「算数、数学」

学びにおいて「型」は重要なのですね。


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