Vtuber視聴者の男女比が変化している-VtuberLand2019に参加して

近況:2019年度過酷だった現場ランキング第1位 仙台EBeanS屋上開催のリリイベ(豪雨)

『VtuberLand2019』に参加した。

にじさんじのホールイベント開催日である10/26に合わせていったのだが、大人らしからぬ満喫をした。パネルとノリノリで撮影をし、コラボフードであるおりコウのオムライスを食べ、バンデッドで隣に乗った友人が「かざきぃぃぃ!!」と叫んでいるさまを爆笑しながら3秒後になぜ乗ったんだ…と大後悔した。咎人のジャイアントスカイリバーには2回乗った。アトラクションは全体的にやや混んでいたものの(土曜日なので親子連れも多かった)、ディズニーランドに比べればサクサク乗れるし、目が痛くなるほど華やかなイルミネーションも開催中だし、うまくいけば新宿から30分くらいで行けるし、ゴンドラで移動できるし、とにかくよみうりランドめっちゃ楽しい

よみうりランドに行くのは2度目で、VtuberLand2018のJK組ホールイベントに参加して以来だった。昨年「よみうりランドなんて大したことないだろ」と正直舐めてかかっており、到着時間などを見誤ったため、あまりアトラクションも乗れず退散してしまったのを後悔しいていたため、今年はその恨みを晴らせてニコニコである。

今回のホールイベントは、第1部のChroNoiR回に参加した。詳細はぜひネットチケットを購入して観てほしいのだが、やっぱり話しているときの掛け合いだけでも面白い2人ですね…。途中胸キュンセリフコーナーやお悩み相談などもあり、充実した1時間半だった。ぜひ本編をご覧ください。 

https://live2.nicovideo.jp/watch/lv322475724

会場について、入場列に並び、着席してあたりを見渡していちばん最初に感じたのは「女性率が高い」ことだった。正しい数は解らないが、男女比 6:4程度だろうか。途中のお悩み相談コーナーでも「今周りが全員女性で肩身が狭いです」という相談も寄せられていたし、その女の子たち、うちわ持ってる!フリルついてる!とうちわ文化のないドルオタなためガン見してしまった。ホールイベント以外でも、おりコウのオムライスを食べているとき、周囲の同じコラボメニューを食べているときも同様に、視認できる範囲内でも6:4程度だった。これは、すごい。

なぜすごいかというと、去年のホールイベントはもちろんJK組+えるちゃんがメインだったのもあるが、参加者はほぼ男性。女性は少なかったため、観客参加型企画の時には女の子を当てよう!という流れもあったくらいだ。そのときに樋口楓ちゃんに指名してもらったのは一生の思い出だし、別の部に入っていた友人(女性)も、やっぱり指名されていた。

実際のところの数値は解らないのだが、今回のイベントに限定すれば「確実ににじさんじファンの女性が増えている」という印象だ。ずっと、Vtuberは男性であっても男性視聴者率が高い、というのが定説だったため、凝ったうちわに完璧なヘアメイク(若くて可愛いオタクの女の子たちは推しカラーのリボンを髪に編み込むなどしている…)の子たちがきゃっきゃしていると、現場間違えたかな?とソワソワした気持ちにすらさせられる。

Vtuberのファンは男性が多い、ということに言及した記事を先日目にして、あまりにも気になってしまった一節があった。それがこちらの記事だ。

本筋の男性Vtuberは伸びないという趣旨についてはにじさんじのしかも一部だけモソモソ観ているオタクは何も言えないのだが、引っかかったのが記事内で引用されていたこちらのツイートだ。

女性は男性と比べて、財布の紐が、硬いという意味か…?!(解釈が違ったらすみません)その瞬間私の頭のなかを仲の良いオタクたちの「今月食費厳しいんだけど、CDってどうやったら食べられるかな」「ツアーの交通費だけで×0万円になったんだけど!」という、彼女たちが堅実だったらな…という台詞の数々が過った。CDは食べられません。ドルオタ界隈は、こなした現場数と推しへの積んだ数で愛が計られる世界なので、少なくとも財布の紐が硬い人とは現場で出会えない。いわゆる在宅という、家で動画などを見て応援するよ!という層にはいるのかもしれないが…。

むしろ、Vtuberを応援するのにお金はあまりかからない=財布の紐はあまり関係ない、というのが自分がドルオタと並行してハマれた理由でもあった。自主的に毎回配信時にスパチャ1万円投げます!のように決めている方以外は、推しのメンバーシップ代とたまのリアルイベント代、季節ごとのボイス代くらいで済むのではないか。むしろ時間が必要で、配信をがっつり腰を据えてチェックするのならば、金より時間が大切なはずだ。

Vtuberにおいても女性もきちんとお金を使うと思っていて、とあるライバーさんがMirrativ配信をしていた頃、私は投げ銭をよくしていた。全員の投げ銭がある程度溜まってくるとルーレットが回り、投げたうちの誰かが当選し、ボイスをリクエストできるというシステムだった。投げた金額に応じて当選確率が上がるため、私は「またコイツか」とよく言われていたのだが、その時にいつものメンバーが強すぎる!と言われていたのは全員女性だった。なので、女性ファンはお金を落とさない…という言説に対してはすこし疑問が残る。

では、なぜVtuberのファンは男性比率が高いのか。市場全体を数値で見た論理的な結論ではなく、単純に1女性ファンとしての感想としては「最初に人気になったメンバーがほぼ女性だった」に尽きると考えている。いわゆるVtuber四天王を挙げる間でもなく、そもそも昨年のVtuberLandの際には、1期・2期・SEEDSデビュー直後くらいであり、男性は片手で数えて事足りるレベルだった。女性陣のキャラクター立ちというか、差別化が図られていた頃だったし、大きな企業の抱えるVtuberはほとんど女性だった。そのため、女性が面白そうだなとコンテンツに触れても、推しを作るまではいかず、動画を多少見る程度でどっぷり浸かるほどのはならなかったのではないだろうか。

あれから1年。にじさんじにも非常に男性が増えたし、業界全体としても男性の参入が増えた。全くかみ合わないだろうと思っていたドルオタの友達に、Vtuberも好きでさ~と話すと、8割くらいの確率で「あすかな?!」と聞かれる。あすかなは海堂飛鳥くんと苺谷星空くんふたりのユニットで、バーチャルジャニーズプロジェクトと言い、かのジャニーズ事務所の手掛けるVtuberだ。10月に公開されたオリジナルMVの再生数は既に150万回を超えている。

このふたりに関して言うと、演じている2人が明確にされていて「海堂飛鳥は藤原丈一郎(なにわ男子)が、苺谷星空は大橋和也(なにわ男子)が演じている」と公式の記事でも書かれている。ついでに言うと、なにわ男子の人気はすごい。遠征で東京から関西国際空港に向かうとき、飛行機の隣も前も横の列の人も若い女の子は全員スマホに保存した動画を見始めて、それがなにわ男子の動画だったことがある。東京でライブがあり、関西から遠征した人たちの帰路と完全にかちあったのだ。他ユニットのオタクなので、じゃっかん肩身の狭い思いをしながらフライトを終えた。

この2人がデビューしたときは中の人を明らかにするというのはVtuber業界的にちょっと…という言説もあったように記憶しているのだけれど、今では登録者も10万人を超えている。今までVtuberについて知らなかった・興味がなかった層にアプローチしたのは間違いないだろう。

Vtuberというジャンルについて改めてすごいなあと思った点なのだが、他のジャンルで「1年で男女比が大きく変わることはほぼない」のではないか。ジャンル自体が激しい変化を常に孕んでいるのだなあ、と改めて感じました。あとよみうりランドは最高。めちゃくちゃ楽しかったので来年もやってください。みんなで3!2!1!バンデーット!やりましょう。




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