時代の変化、業界の変化。ウェディングプランナーという職業は、淘汰されるのか否か。
3月8日は国際女性デー。
数日遅れたけど、飛行機での移動中に、
女性という立場で、
女性が多いこのブライダル業界と、
圧倒的女性比率の高いウェディングプランナーという仕事について考えてみた。
【結婚、結婚式】
それは「女性の」夢なんだろうか。
【ブライダル】
それは「女性の」仕事なんだろうか。
【ウェディングプランナー】
それは「女性の」憧れの職業なんだろうか。
私はこの業界をもっとなめらかにしたい。白とか黒とか、男性とか女性とか、これはいい、これは良くない、みたいな二極化したものからの脱却が必要だと思う。
ちなみにこれまでのnoteで最もいいねを頂いた、私自身の「結婚」に対する価値観やこれからの時代のパートナーシップへの提案は下記の記事にて。
結婚は、なぜ無謀な”永遠の愛”を約束せねばならないのか。
自分がウェディングの仕事をするなんて微塵も思ってなかった
新卒で入ったのはコンサルティング会社。
担当したのは「カーブス」というアメリカ発の女性専用フィットネスクラブの日本展開の立ち上げ期。フランチャイズ本部のスーパーバイザーとして入社直後から加盟店にどっぷり入って、現場でPDCAを回し目標数値を追い、社員教育、戦略立案、ビジネスモデル開発。新卒1年目の10ヶ月は定住する家がなく全国を行脚して店舗に入り続けて、ほぼ赤字の約100店舗から、全国1500店舗に拡大するまで泥臭く7年間を捧げた。事業だけじゃない、人の成長と変化に触れる瞬間が大好きで、本当に天職だった。
先日念願の一部上場したと聞いて、静かに喜んだ。高齢化社会まっしぐらの日本に、今の時代に間違いなく必要とされている事業に携われたことは誇りだ。
2011年、ミスユニバースジャパンに挑戦。モデル経験もない、応募条件の26歳ギリギリで無謀にも挑んだ大会では、まさに女性活躍について英語でプレゼンテーションした。一歩踏み出せば世界は変わる、と知った。
自分の国際結婚、結婚式をきっかけに結婚式の可能性と、業界の当たり前に違和感を感じて、もっと自由で素敵な結婚式を増やしたいと思った時、CRAZY WEDDINGを知った。
2015年、安定と高収入を捨て、「可能性に挑み続ける人生を生きたい」と全社員の前で10分間の人生プレゼンをしてCRAZYに入社した。
誰も教えてくれない。いつから自分がプロかなんて。
会社が創業期だったこともある。
未経験でブライダル業界に飛び込んで、入社3日目にはプロデューサーと名乗ってご面会していた。
創業者山川咲の超属人的メソッドを言語化しマニュアルにして、CRAZY WEDDINGとはなにかを来る日もくる日も語り、ロープレして、コンセプトを深夜までつくって、ドレスショップや引き出物、会場など提携先を探し、毎日新規のお客様のお問い合わせを対応した。
全てが初めてだった。誰も教えてくれない。ブランドの個性も、自分のプロデューサーとしての強みも自ら見出して磨くしかなかった。
入社して4ヶ月。初プロデュースの結婚式のコンセプトは、「宇宙人シーソー」
たっぷり光が差し込む原宿の一等地の会場の窓全部に暗幕シートを貼って、惑星を製作し、宇宙空間にした。
今思えばほんとにCRAZY(笑)
創業以来、初めてテレビの密着取材が入ってみんなで喜んだ。
自分が新規営業をして、初めてご契約をいただいたお客様の結婚式は、イベントホールのど真ん中にダンスホールを作って170人のゲストとサルサダンスを踊った。
こちらも朝の情報番組スッキリ!で放送されて、コメンテータが口をあんぐりあけてた。笑
私のプロデューサー人生はこうして始まった。
「ウェディングプランナー=女性の仕事」のイメージはまだまだ根強い。
まだ5年、でももう5年。
たくさんのお客様と出会い、業界を知り、変化とニーズに触れて、一刻も早くこの不自由な業界の常識と、結婚式やプランナーに対するイメージ(現実も)を変えたいと思っている。
これは私が知り得る情報と感覚からくる見解だけど、ウェディングプランナーは、
人気職業なのに離職率が高い。
忙しすぎて、結婚したら両立できない。
土日仕事なので家庭との両立が難しい。
あまりにハードワークで、人の幸せばっか作って自分の幸せはどうなの、とか言われちゃう。
労働条件に対して、給与水準は高くない。
大好きな仕事だったはずなのに、現実に絶望したり。女性としての幸せと天秤にかけて辞めざるを得なかったり。
そんな元ウェディングプランナーは多いんじゃないだろうか。
本来は結婚した人の方が気持ちがわかるし活躍できる仕事。
歳を重ねるごとに信頼を得られる仕事。
性別に関係なく活躍できる仕事。だと思う。
でも時代の変化やトレンドを学び、そこに自分のクリエイティビティやセンスを発揮しないと、同じことを繰り返し、焼き回ししか提供できない面白くない仕事にもなってしまうという厳しさもある。
これだけSNSが普及して、インスタやピンタレストで情報を得ている状況じゃ、お客様の方がプランナーよりも詳しい場合もある。
そうなったら、プロに頼む理由は何か、って話だ。あなたは、何のプロなんですか、って話。だってプランニングだけなら、もうお客様は自分でできるかもしれない。
ビジネスモデル上、自由にできない、数を回さなきゃいけない、自分の思うようにはできない、いろんな制約があって、プランナー自身も葛藤している。
海外でウェディングプランナーをしてると言うと、「WOW!!! what a wonderful job!!!!」と言われ、日本では「大変ですねー」と第一声で言われる。そこにも私はギャップを感じている。
男性も活躍できる仕事だけど、まだまだプランナーは女性が中心。担当が男性だとわかった時に女性に変えてほしいと言われたり、男性だから花嫁の気持ちがわかってあげられないと悩んだり、彼らは彼らの苦労や葛藤がきっとある。
とはいえ、管理職となると男性が多い。。。なぜだ。やっぱり、結婚や出産で、キャリアが築きにくいのだろうか。ちなみにCRAZY WEDDINGでは男性プロデューサーもとても活躍している。
先日社内で年間MVPを決める社内アワードがあった。外部審査員を招いて、各事業部の代表者が人生を変えたストーリーをプレゼンする。一位に輝いたのは新卒入社の男性プロデューサー。
今ではプロデューサーチームのリーダーをしている彼のプレゼンテーションは、お客様とのストーリー、彼自身の人生ストーリーが本当に素晴らしすぎて、手前味噌ながら唸って号泣した。(当時の記事が公開されました!)
もはやこの職業の向き不向きは、性別(ジェンダー)じゃなくて、女性脳、男性脳どちらが優位かって話だと思う。
そしてこれからは「結婚式」ではなく、「結婚」を機にはじまるストーリー、それまでのドラマ、そこにある願いにどこまで想いを馳せた、期待を超える提案をできるか。そしてクリエイティビティや人格を高め続けて、「あなたに、お願いしたい」と言ってもらえるかではないだろうか。
CRAZY WEDDINGのプロデューサーの強みは、ストーリーメイクと編集力、そして一人一人の人生に対する真剣度と純粋性だと思っている。
「結婚式」という"モノ"を買う時代は終わりを告げる。
早かれ遅かれ、きっとくる。
結局「高い買い物」と言われてしまうこの結婚式が「投資」ではなく「消費」である今を変えなくてはいけない。
モノより体験。更にいうと、体験よりもつながり。だと思う。
みんなが憧れる結婚式じゃなくて、ストーリーが語れる結婚式。つながりが生まれて、ここからまた新しい何かがはじまる結婚式。
だから「ウェディングプランナー」という職業も変わる必要があると思っている。
やっているのはプランニングじゃない。求められるのはストーリーメイク。つながりづくり。体験デザイン。
だから私は少しずつでいいから、賛同してくれる人と共に「ウェディングプランナー」という職業を、「セレブレーションプロデューサー」にアップデートしたい。
スチュワーデスがフライトアテンダントになったように。看護婦が看護師になったように。性別関係なく活躍できるように。
女性だからやめなきゃいけないみたいなことじゃなくて。20代後半になって、結婚はまだなの?子供は作らないの?人の幸せより自分の幸せでしょ、なんて言葉に負けずに、一時は離れても、またはじめられる、続けられる、ライフワークになる仕事に。
誰かを祝う、という行為は人生を丸ごと味わう瞬間で、その深みはまだまだ科学していける。
点で物事を見ても変わらない。
トレンドを作ったって仕方ない。
なめらかに今を未来に、いろんなモノコトヒトをつなげたい。
だってウェディング業界ってなめらかじゃない。会社以外、業種以外のつながりが極めて少ない。
(一部の人は濃く繋がってるかもしれないけど)
このゼクシィ頼りのモデルのうちは、お客様を取り合い、価格競争して、プランナー同士で学び合う場も中々発展しない。
祝うことが好き、幸せをつくる仕事がしたい、想いを持ってこの婚礼業界にいる人たちが、もっと繋がって、刺激しあって、学び合って。
対立してる場合じゃなくて、共生、共創していく仕組みをつくりたいと思っている。
これからも「結婚式」がある限り、ウェディングプランナーという仕事は無くならない。でも変化しなくては、価値や魅力やそのプロフェッショナリティが目減りして、淘汰されてしまうかもしれない。
だからこの変化の時に、一人一人が立ち上がりたい。そしてなめらかに繋がる仕組みづくりを、私ははじめたいと思う。
構想はできているので、共感してくれる人たちと一緒に揉みながらカタチにしていきたいと思っている。
CRAZY WEDDING初のブランドブックができた。
手に取った時、思わず抱きしめてしまった。
ここにあるのは、全て本当の結婚式で、一つ一つ違うドラマがある。
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「人、一人の人生がどれだけ特別で、美しいものか」を完全オーダーメイドの結婚式を通して伝えようと、2012年7月2日、CRAZY WEDDINGは産声をあげました。
創業から7年間の歴史をまとめた、
CRAZY WEDDING初のコンセプトブック。
ここには、お客様と共に歩んできた軌跡と、
私たちが追い求めたオーダーメイドウェディングの本質的な価値が詰まっています。
これまで支えて下さった皆さまや
これから結婚式をお考えの新郎新婦様、
ブライダル業界で働く多くの方々に向けた1冊です。
人生に、結婚式に、
ここまでのドラマがあると信じた
これまでの物語をお伝えします。
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私もプロデューサーとはなんたるかを巻末の対談ページで語らせてもらってます。この旅にも持参して、出会った人に見せて自慢している。
愛しい愛しい一冊が、結婚式の可能性とウェディングプランナーという仕事の未来に触れるきっかけになったら嬉しい。
500冊限定販売で、まずはCRAZY WEDDINGの新郎新婦様、社員のつながりがある方から、次に興味がある方に販売ページのリンクをお送りする形をとっているので、メッセージかコメントください。
最後に
私自身が、セレブレーションプロデューサーとして「何におけるプロフェッショナルでありたいか」をお話ししてる記事をいくつか。
QREATORSが2月末で事業クローズしちゃいました。セレブレーションプロデューサーとしてのWEBページ作らなきゃ…(T . T)
(どなたか力貸してもらえませんか…?スキルシェアで、私ができることでお返しします。)
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