
ジビエをおいしく食べるコツ
血抜き:
野生獣の肉は家畜と同じようには血抜きができていません。食べる前にできるだけ血抜きをしましょう。アルコールや塩水などに漬け込んだり、肉をザルに入れて冷蔵庫でしばらく寝かせると余分な血を絞り落とすことができます。
筋膜はがし:
肉の表面を覆う筋膜や筋などは、調理すると硬くなったり臭いを発するなど、舌触りや風味を損ねる原因になります。筋膜や筋の部分は、できるだけ剥ぎ取るようにしましょう。魚の骨抜き(ピンセット)で摘みながら表面の肉ごと薄く削ぎ取るとうまく取り除くことができます。
漬け込み:
野生獣の肉は硬かったり、獣臭が強かったりすることがあります。赤ワインをはじめ、アルコール類に漬け込むか、塩麹などをうまく利用して、肉を柔らかくし、臭みを取り除きましょう。
低温調理:
野生獣の肉は家畜とは違い、全体的に筋肉質である上に、赤身(筋肉)と脂肪が別れているため、火を入れすぎると硬くなることがあります。塊の肉などは特にですが、低温でじっくり火を通すようにしましょう。
圧力鍋:
野生獣の肉は筋肉質で硬いことがあります。圧力鍋を上手に使って、肉を柔らかくしましょう。
極薄スライス:
野生獣の肉は硬かったり、獣臭が強かったりすることがあります。そうした歯触りや臭いが苦手な人は、肉をできるだけ薄くスライスしましょう。半解凍の状態が一番スライスしやすいです。
ミンチ:
野生獣特有の臭いや歯触りが苦手な人は、ミンチにすると食べやすくなります。フードプロセッサーを上手に活用しましょう。
個体や部位にあった料理をする:
獣肉と一口に言っても、年齢や性別、捕獲された季節によって、個体差がかなりあります。また、それぞれの部位ごとに肉質も違ってきます。若い鹿の肉はピンク色で柔らかく臭みがないのに対して、成獣の肉は真っ赤な赤身から、年齢と共にレンガ色に肉質が落ち始めているものまで、いろいろです。発情期のオスの肉は臭いがキツかったり、夏の鹿の方が食べ物が豊富にあるので肉質が良いなど、特徴があります。猪であれば、冬場の方が脂が乗っていて圧倒的に人気があります。また、背ロース、ハラミ、もも、尻、スネなど、各部位ごとに、火の入れ具合から味付けの濃淡まで、より最適な調理法があります。どういう食べ方がベストかは、実践を重ねつつ、情報交換し合いながら模索していきましょう。
(個体、部位ごとのオススメ調理方法なども、今後リスト化していければと考えています。ご協力のほどよろしくお願いいたします)
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