見出し画像

iPhoneは、想像以上に魔法。

買ったら、もう魔法が入ってる。
そう、iPhoneならね。

――――――

高校卒業と同時にガラケーとお別れして以来、
ずっとiPhoneを使っている。
もう3代目だ。黒の5、ピンクの7、そして赤の8が現役。
それぞれに思い出があって、みんなに大変お世話になっている。

機能にも割と詳しい方だと思う。
気質がオタクなのか、出来ることをなんでも把握しておきたくなるのだ。
尋ねられれば大抵のことは答えられる。どんと来い。

それでも、私はまだ知らなかったのだ。
iPhoneの本当の底力を。

――――――

ぽしゃってしまったのだが、ご縁で合唱のステージにあがる予定があった。
歌い手になるからには練習しなくてはいけないけれど、音を確認するためのピアノが自宅に無い。学生のころは音楽室にあるのを借りていたし、社会人になってからは、しばらく歌にご無沙汰だったのだ。
家電サイトを回ってみたが、電子楽器もけっこう高い。ほとほと困り果てていた。

「GarageBand」というアプリを知ったのは、そうして色々調べている最中ことだった。
簡単に言えば、楽譜通りに音符を打ち込むとその通りに音源を再現してくれるという、非常にかしこいやつである。楽譜さえ読めればオーケストラの演奏をひとりで再現することもできるし、楽器が弾けなくても作曲だってできる。
とんでもない時代になったものだ、なんて感心しながら詳細を見ていくと、

なんとその便利くん、
iPhoneに最初から入っていた。

買った初期状態で元々入っているアプリのなかのひとつ、
オレンジのギターアイコンのものがそれだったらしい。
けっこう容量が大きく、真っ先に削除していた。慌てて入れ直し、うんうん唸って使い方を調べながら、楽譜を入力していく。

なんのかんの、5曲分を1週間くらいで作った。
とても面倒だったけれどピアノ伴奏なんかも音源を作れたので、ひとりでそれに合わせて歌うこともできたりする。控えめに言って革命的である。
練習も捗るし、何より楽しい。歌は楽しいのが一番だ。

まぁ前述の通りステージ自体がご時世のため無くなったので、
本当に楽しむだけのものになってしまったのだけど。

――――――

そんなこんなで最近は全く使っていなかった件のアプリ、
先ほど、ふと思い立って起動してみた。

好きなバンドの曲、合唱に編曲できたりしないだろうか。

ギターも弾けないくせに買ったバンドスコア(バンド全員分の楽器の楽譜)があったので読めないなりに適当に入力してみたのだけど、
これがなかなかどうして、それっぽく作れる。

ちょっと前までだったら挑みもしなかったことを、いとも簡単に叶えてくれる。
iPhoneって、想像以上に魔法の道具なのかもしれないな、
なんて、鼻歌を鳴らしながら思っていた初夏の日暮れ。

ヒモ志望です。とっても上手に甘えます。