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夏の講座ご報告「クリエーション」

こんにちは!鈴木顕子(ダルクローズ・リトミック国際ライセンス保持)です。

7月14日と15日は、「ジャックと音楽の木 Summer Seminar Vol.1」が開催されました。

私もこの講座に微力ながら携わらせていただきましたので、遅ればせながらそのご報告をこちらのブログに綴っていきたいと思います。


今回は、7月14日に担当させていただいた「クリエーション」について取り上げます。

「クリエーション」は、日本語に訳すと「創造」や「創作」という意味になります。

この時間は、ダルクローズの三科目の経験を活かし、谷川俊太郎さんの絵本「もこもこもこ」を題材に、ことばと音と動きのアンサンブルを試みました。 

この絵本は文章ではなく擬音語や擬態語で書かれており、絵はシンプルで鮮やかなコントラストのはっきりした色彩で描かれています。

この絵本を子どもたちに読み聞かせると、どの年齢の子どもであっても、ものすごく集中して真剣に見ています。 

この絵本には万人を惹き付ける力強さがあると常日頃思っており、クリエーションをやるならこの絵本、と迷わず選びました。


さて、受講生は34名、ダルクローズの学習経験も様々、お仕事も様々、初対面の方同士も多く、上手くまとまるか不安もありました。

しかし、ダルクローズを学ぶ人たちの前向きなパワーを信じて、レッスンをスタートしました。

まず、私がこの絵本の読み聞かせをさせていただきました。

その後、この絵本の特徴は何か、どのような印象を持ったかを話し合いました。

ことばについては、「音が面白い」、「擬音語、擬態語」、「オノマトペでできている」などの声がありました。

絵については、「色がはっきりしている」、「抽象的」、「コントラストがはっきりしている」などが出ました。

ことばも絵も具体的に何を表しているのかわからない分、想像の余地があります。

ことばと絵に私たちの五感が刺激され、想像力が刺激され、それらが創作の土台になります。

さて、90分という限られた時間を最大限有効に使う必要があります。

自由度が高すぎるとまとめるのが大変なため、今回は絵本のことばをアレンジせず、表記通り忠実に扱うことにしました。

また、あらかじめ私の方で3つのグループを準備しておきました。

ピアノを使うグループ
教具を使うグループ
身体だけで行うグループ
の3つです。

それぞれご希望のグループに分かれていただくと、多少人数のばらつきはあるものの、およそ3分割されました。


さあ創作開始です。

初めのうちはどのグループも控えめで遠慮がちな雰囲気でした。

私はグループを周り必要に応じてアドバイスをさせていただきながらも、時間内に出来上がるか不安が拭えませんでした。

しかし、その不安は杞憂に終わりました。

どのグループも何かのきっかけで一つ決まると、皆さんのアイデアが一気に噴出し、どんどんまとまっていきました。

その過程はただただ素晴らしく、熱気に包まれた空間は本当にすごかったですね。

ダルクローズを学んでいる人たちが同じ方向を向き、意見を出し合い、作っては壊しながら一つの作品にまとめようとする、そのパワーには圧倒されるものがありました。


さて、リハーサルを経てそれぞれ発表していただきました。

それぞれチームごとにピアノや教具を効果的に使い、身体だけで行うチームは身体をフル活動し、・・・ただただ感動しました。

3チームみんな違ってみんな良い!拍手喝采でした。


後日、受講生の皆さんからこのような感想をいただきました。

「チームで作っていくことで、自分にはない考えをたくさん聞くことができた」

「想像力がすごかった。神経を張りめぐらせ、脳が動き、音と動きを皆でやっていく間に一人ひとりのエネルギーが増大して素晴らしいものが出来上がった」

「皆のイメージが違うものをすり合わせ、知らない人とコミュニケーションを取る大切さを感じた。一つ決まってからどんどん決まっていき楽しかった」

「一人ひとりの表現、3チームそれぞれの表現方法の良さが見えた」

「他のグループの発表が素晴らしく、同じ題材でもグループによってこんなに表現が変わるのかと驚いた」

「作品を作ったことで、この絵本の面白さを再発見できた」

「一つの活動の中に学びの要素がたくさんあり、ダルクローズは三科目にとどまらない総合芸術だと思った。このような活動をいろいろな人に体験してほしいし、見て知ってほしい」

このクリエーションのクラスは初日最後のコマに行ったもので、たくさん身体と頭と心を使った後、さらにフル活動していただきました。

一日のまとめとしても、素晴らしい時間になりました。

皆さんから溢れんばかりの感動をいただきました。

感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました。

鈴木顕子













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