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からだは脱げない

服は脱げるけど
からだは脱げない。
 

古くなっても壊れても
動かなくなった家電のように
捨てることはできない。
 

この世に生を受けたなら
死ぬまでずっと「この中」
にいることになる。

 
なのにどうして、
からだの「居心地」に
こだわる人は少ないんだろう?
 
 
 
どうしてもっと大切に
使おうとしないんだろう? 
 
 
 
どうして粗探しばかりして
他人には絶対言わないような
厳しい言葉を自分には
平気で言えてしまうんだろう?
 
 
 
「年だから」という言葉は
もう聞きたくないんだ。 
 
 
 
(自分でも言い訳だって
分かってるでしょう?)
 
 
 
自分のからだを
自分のものだと思って欲しくないんだ。
 
 
 
(自分のものだと思った途端に
雑に扱うんだから!)
 
 
 
この世で一番うつくしい
やんごとなきお方のからだだと思って、
 
 
 
魯山人の器でも扱うが如く、
うやうやしく丁寧に
内側から愛でて感じて動かして。

 
 
どうあがいても
このからだは脱ぎ捨てることは
できないのだから、

 
 
居心地のよいどこかを
外の世界で求めるより先に
 
 
 
からだの中の世界を
居心地良くしてしまおう。
 
 
 
そうしたら、自然と
外側の世界も居心地良くなってしまうんだから。

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