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その好き、ってどういう好き?を分解する

久々に顧客分析に関わる本を読んだのでメモ。

「どこの誰でもない君だからこそ好き」と「他にベターなものが今までなかったから君が好き」を区切る言葉がある。それが「ブランド選好」

ブランド選好というのは、私が「他のものとは比較する次元とかそもそも存在してない、ただ君が好き」ということである。
特定の製品にたいして強い便益を感じ、こだわっていること、である。

ブランド選好が低い、というのは「他にいい人が手近にいないし、だから君が好き」みたいな少し消極的なニュアンスになる。

ブランド選好が低い顧客というのは、独自性や特徴的な便益を持ったライバル会社にすぐに奪われがちである。

ブランド力というのは、他のものと比較して明らかに違う便益を購入者に提供し、購入者が共感する、その共感の多さということだ。

ブランド選好が高い顧客は積極ロイヤル顧客、ブランド選好が低い顧客は消極ロイヤル顧客

ブランド選好が高い顧客を積極ロイヤル顧客、ブランド選好が低い顧客を消極ロイヤル顧客と言う。

わざわざ言葉で分割してしまう意図としては、「自分たちの製品を購入してくれるお客さん」のなかから、「もしかしたら他社に行っちゃうかもしれないお客さん」を見つけ出すためかもしれない。

ロイヤル顧客のLTVは一般顧客のそれよりもうんと高く、また獲得施策を行う際のリスクも低くなる(新規顧客を獲得しようと思うとプロジェクト進行コストがかかる)。

ロイヤル顧客を2つのグループに分けることで得られるメリット

消極ロイヤル顧客がどんな人なのかを丁寧に紐とき、コミュニケーションを大切にすることで離反を少なくすることは、会社から無用なコストが発生するのを防いでくれる。

一方で、積極ロイヤル顧客は企業に「本質的なあなたの価値」を教えてくれるパートナーであり、同時に消極ロイヤル顧客を積極ロイヤル顧客に押し上げてくれもする。

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自分を大事にしてくれている人のことをもっと細かく分析することで、価値訴求の成功率は上がる(多分)

自分のことを比較なしで好きでいてくれる人のことを、生活習慣や出身地、周囲の友達から見えてくるその人、あらゆる視点から研究することで、自分の発信すべき価値を知ることができる。
その情報を使って、自分のことを知らない人に適切に短い言葉で価値を伝えることができるし、自分のことを好きな人が自分をもっと好きになってくれるはず。

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社内でおすすめされ、たまたま読んだマーケティング関連の書籍だった。

書いている途中でふと思い出したことがある。

蕎麦が有名だと言われている地域の蕎麦屋の蕎麦は(味蕾の発達していない私にとって)味の違いがわからない。一番美味しい蕎麦、なんて決めようが無いくらい差がわからない。蕎麦が有名だと旅行本に書いてあっても「じゃあ蕎麦有名だし蕎麦行こう」にならなくて、選択肢がないときに選択する消極まっしぐらな食べ物である。

たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング

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