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大人のアラビア語レッスン

以下の記事は2016年1月にモロッコで書きました。今も週に1回アラビア語を習っています。ヨルダン在住のシリア人の先生から、オンラインで絵本をつかってフスハー(正則アラビア語)をならっています。シリア方言やイラク方言はフスハーと近いけれど、モロッコ方言は全然違うんですよ。


モロッコアラビア語、「ダリージャ」を習っています。「アラビア語モロッコ方言」と呼ぶには、あまりにアラビア語の標準語と違うので、「モロッコ語」と呼んだほうが良い感じ。日本でいえば、琉球語とか青森弁ぐらいの感じに標準語とは違います。(とはいえ、アラビア語標準語というのは、文語のような感じで、テレビのニュースとか講演、朗読などでは使うけれど、ふだんの日常生活の中で正式なアラビア語標準語を使って暮らしている国はなく、それぞれの国・地方の口語が使われます。)

 わたしのアラビア語の先生ハスナは、30代の明るく活発で、自立心旺盛な女性。クリエイティブなことが好きで、詩を書いて地元新聞に発表したり、ステージで朗読したりもする。

自分の意見をもつ、クリエイティブな女性であり続けるのは、モロッコの田舎町ではなかなかつらいこともあるようです。日々、わたしが出会うモロッコの女性達は、若い子もわたしの同世代もお年寄りでも、みな生き生きと活発で物怖じしないようには見えます。女性がひとりで買い物に行くぐらいのことは、当たり前の社会でもあります。しかし、いざ結婚相手を探すとなれば状況は異なる。いつも夫の意見に従うばかりでなく、自分の考えを持ち、それを表明すること、他人とは違うことをおそれない自分を尊重しようと思えば、結婚は断崖絶壁のように思えると。ハスナは、自分を理解してくれるような男性(またはその家族)は、シディイフニにはいない! と断言していました。

 そんなハスナとわたしのモロッコアラビア語レッスンは、「道案内」とか「料理」とか「性格」とか「趣味」とか、各回ごとにわたしが持って行くテーマで質問をしながら、関連単語を教えてもらって、その単語を使った例文を作ったりしながら、モロッコの文化や習慣、社会のことも話します。

先日は「趣味」について。
はじめは、「ダンス(ラクス)」、「読書(ヌクラア)」、「おかし作り( カンサイブ ヘルワ)」、「あみもの(ヒヤータ)」、「物書き(キターバ)」と、おとなしく趣味の話しをしていました。ちなみに、これらはすべてハスナとわたしが共通で好きなことです。

しかし、わたしたちが話していると、だんだん、例文が過激になる。大人のアラビア語レッスン、ご一緒にどうぞ。

 「社会に迎合する必要はない。(マー ハーサックシ トゥカブリ ムジュタマア)」
「オープンマインド (フィクル ムンハティ)
「野望 (トモハ)
「他人のことは気にしない(アナ カンディル リガリーヤ ラーシー)」「わたしをコントロールしないで(マー  トゥハッカムシ フィーヤ)」「わたしは自由です。(アナ ホーラ)
「結婚していた時、前夫がわたしをコントロールしようとするので、離婚しました。(ミンリー キントゥ ムザッワジャ、ラジュリー サービカン カン カイブギ イトハッカム フィーヤ。アダクシアラーシュ タッラクナ)」

ハスナもわたしも、やけに、生き生きしちゃって。
最後に、あれ?きょうは趣味の話しをしていたはずなのにね?わたしたちったら危険な二人ね、と笑いました。

 

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