【毎日書く】60日目 自分の文章に飽きが来たという現象に対処する
「毎日書く」宣言をして、今日で60日目となる。
60日間、コツコツ書いた。ネタを見つけるためにアンテナを周囲に張り巡らし、小さなネタをいかにして膨らませるかを考え、その膨らませ方に間違いや無理がないか再考する。もちろん文章にも気を遣う。同じ形容詞を使っていないか、口癖、もとい書き癖になっている表現はないか、「思う」を連発していないかーーーーー押さえるべきポイントは多岐に渡る。
毎日同じことをくり返しているわけだが、不思議と充実している。心が、魂が喜んでいる。私はとにかく飽きっぽい性格なくせに、書くことは本当に好きなんだなあ、となぜか自分を客観視する目を通して、実感している。
ところが、ここ最近は、書いても達成感が薄い。どうやら自分の文章に飽きが来ているようで、それに気付いた時は自分でも驚いた。
文章が上達する方法として、「上手い文章、書きたい文章をまるっと写す」というものがあるらしいが、それをしてみようかしらん。
と思っていた矢先、本屋さんでこの本に出会った。
『ベスト・エッセイ2024』。
私が手に取ったのは最新のものだが、実は過去の「ベスト・エッセイ」を近所のクリニックで見たことがあった。そこのクリニックの待合室にある図書コーナーが、「個人図書館」と呼んでもいいくらい蔵書が充実していて、病院には行きたくないが、ここの本は好きというジレンマを抱えていた。
その「好き」な本の一つが、過去の「ベスト・エッセイ」。ゆっくり味わいながら読みたかったが、そういう時に限って「石田さーん」と診察室から声がかかるのが早かったりするのだ。会計を済ませたら即失礼するのが病院だし、ついぞじっくり読む機会に恵まれぬまま、クリニックから遠ざかっていた(良いことですが)。
だから、本屋で見つけた時は、「ラッキー!」と心がパアッと明るくなった。
帯に連なる79の名は、錚々たるもの。作家、エッセイストはもちろん、俳優、芸人、僧侶、有名大学の偉い人など幅広い分野から集められている。掲載元も、全国誌、全国新聞、地方新聞、女性誌など由緒正しい媒体ばかりで、おそらく全てが「紙媒体」。泣ける。
まだ読了していないが、これからも続ける「毎日書く」を、より充実させるためのヒントがたくさん詰まっているに違いない。すでに参考にしたいエッセイも見つけた。
「毎日書く」を続けていれば、いつかこの表紙に名を連ねることができるかしら。
「スペース空いているし」
と、表紙を見ながら、つぶやいた。