モー娘。の工藤遥さんが突然卒業を発表

モー娘。の工藤遥さんが突然卒業を発表し、ネットではファンたちが「とりあえず!!ちょっと!!落ち着いて!!」と言ってまわりたいくらいの阿鼻叫喚になっている。


工藤遥さんは17歳。「演技に専念したい」ということで今年の秋に卒業するのだそうだ。わたしは工藤さんのお名前も初めて聞いたくらいのド素人なのだが、ファンの方の悲痛な叫びを聞いているうちにわたしも切ない気持ちになってきた。



ファンの皆さんがひときわ悲しんでいるのは、工藤さんがずっとこれからもモーニング娘。にいてくれることや、同じモーニング娘にいる盟友の「まー」さんと工藤さんが、二人揃って成人式で振り袖を着る姿を当然見れるものだと思っていたのに、そうではなかったんだということだった。


その悲しみが切ないのは、「当然あるものだと思っていた」ことに実はなんの根拠もなかったということを思い知らされることほど、絶望的なものはないからだ。

何の確証もないのに、人は「こうあってほしい」未来を勝手に思い描く。だが世界は、思ってもよらない方向に進んでいき、その大きな力の前では為すすべもない。ただ呆然と、世界が崩れるのを眺めるだけしかできない。


女優になりたいという人に、アイドルのままでいて欲しい、そのままのほうが絶対いいから、と説得することはできない。


その人がそう思うのならそれは本当にしょうがないし、ファンであれば本人が不本意でやっていることを喜んで見ることはできないだろう。それでもファンはやっぱり「アイドルでいてほしい」という思うわけで、「本当にやりたいことをやってほしい」という気持ちとのせめぎあいで、きっとぐちゃぐちゃになってしまうだろう。


アイドルを好きになるというのは大変なことだ。いつか誰もが死ぬように、卒業や、転向や、引退する日がきっと来る。でもいつかなくなるとわかっていても、ステージの上で輝く姿や、仲間と支え合っている姿や、オフショットの気を抜いた姿なんかを見て、どうしても好きになってしまうものなんだろうと思う。誰かがいつか変わってしまうからといって好きにならないことはできないものだろう。


とりあえずファンの皆さんが早く立ち直れる日がやってきますように。アーメン

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