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自社米、お酒になりまして

10年に一度の寒波がやってきている今日この頃。愛知はありがたいことにそれほど雪が降らず、ほんのり雪化粧程度で済んでくれました。

こんな寒い季節は良いお酒を仕込みやすい時でもあります。我々も例に違わず、いそいそと大吟醸の仕込みに全力を注いでいました。今年の山田錦は溶けにくいようで、もう少し思い切り良く仕込んでも良かったなぁと今になっては思っております。

大吟醸用蒸米大放冷大会の様子

つまり言いたいこととしては、『自社米のお酒はとうの昔にできていましたが、忙しくて更新してませんでした』でした。前置きが長くなって申し訳ありません。

醪からお酒になるまで

11月30日に醪になりまして、狙い通りの溶け具合に仕込む事ができました。低温長期発酵でゆっくり発酵を進めていましたが、自社米からのミネラル供給+生酛で育てた強い酵母の底力からなのか、醪後半でも予想以上にひたすら元気に発酵し続けていました。醪日数は30日程度を予定していましたが、今回は25日で醪を搾ることにしました。どうやらもっと攻めた醪経過をしても大丈夫そうなので、また来年が楽しみです。

できたお酒

昨年行った自社米生酛の試験醸造の搾ったばかりのお酒はかなり重たい印象が前面に出ており、なかなかに呑みにくいものでした。一方今回できたお酒は綺麗な線と柔らかな香りが感じられ、また生酛らしい膨らみと自社米由来のちょっとした重さが合わさって一本芯が通っており、くっきりと陰影が現れた酒でした。昨年は感じられなかった弊社の1番の特徴である超軟水の仕込水の柔らかさをお酒に落とし込めることができて、とりあえずほっとしております。良い出来です。

このお酒は既に一度火入れで瓶に詰め終わっている状況で、今後はしばらく低温で貯蔵します。販売については程よく熟成してからとなりますので、もうしばらくお待ちください。

おわり。

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