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日本の世界での存在感 憂国の情

最近出ている孫さんや柳井さんの記事を読んでみて、ちょっと感じるものがあったので書いておきます。

結構激しい内容になっていると個人的には思っています(賛否両論な意見を結構みます)。私は、サッカー産業に身を置いているので、ビジネス面から見たとき同じようにサッカー産業での、日本サッカーの存在感の低さを別の観点から憂いています。

特にそれは「ビジネスマーケット」としてみたとき、ヨーロッパの投資先の関心がアジアに向かっていることと、アジアの投資家、企業が市場として関心があるのはヨーロッパとなっていることです。

グローバル化が進んだサッカー産業の中で、ビジネス面での売上貢献が見込める市場はどこか?

お金となるのは「クラブへの投資」「放映権」「スポンサーシップ」です。東南アジアや中国の投資家たちが、現在ヨーロッパクラブでオーナーとなる例が多くなっています。日本資本はおそらくSTVV以外、今はいないはずです。
放映権についても、サッカー熱の高い東南アジア諸国や中国への販路拡大が大きな流れになっていると感じます。そして、それに伴うスポンサーシップ展開。グローバルに打って出たいアジア企業と、国内で人気の高いヨーロッパのクラブ・リーグ露出を魅力的に感じるアジア企業と、に向けたヨーロッパクラブ・リーグの販路拡大とアジアのオーナー、企業の思惑が一致している感じがします。
そして、東南アジア人や中国人のビジネス人というのはたいてい英語が話せます。また、ヨーロッパに住んでいる人たちもかなり多いです。ここはかなり大きいです。言葉が通じない、お金もでない国にわざわざ販路を拡大するモチベーションは低くならざる負えません。
ヨーロッパにきて本当に驚くのはその語学能力の高さです。ヨーロッパ人って普通に2,3か国語話します。話せたうえで、ビジネスの話ができます。英語は若い世代を中心に結構な割合で話せます。

先日行ったWFSにおいても、スペイン開催にも関わらず、中国市場のワークショップが開催されていることもその一例として強く印象に残りました。2020年4月にはAFCの本拠であるクアラルンプールで同イベントが開催されます。

今シーズンはヨーロッパのリーグに多くの日本人選手が移籍しました。自分の中で一つ区別したいのは、日本人選手の海外移籍は現在の移籍市場における評価格差を生かして移籍金を稼げる可能性がある、とヨーロッパクラブが考えてくれているからだと思っています。
しかし、そこに日本へのマーケット拡大を真剣に考えているクラブが果たしてどれほどあるのか。

日本のサッカー産業が経済成長をしていくうえで、サッカーがグローバルの文脈に紐づいている以上、海外市場は無視できないどころか、規模を発展させるためにはもっと海外にリーグ、クラブ双方が目を向けていかなければならないと強く感じます。

特に、アジア。アジアでの存在感を日本サッカービジネスが発揮していかなければ、日本のグローバルにおけるサッカー産業ヒエラルヒーは今後厳しいものになっていく可能性もあるのではないでしょうか。

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