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ポジティブチャージ

三連休は何も予定もなく、一日目はだらだら家で過ごしていた。
二日目の今日は、朝目が覚めて、いきなり「優雅に朝食が食べたい」とのメッセージが頭の中に入り込んで、慌てて起きて、洗濯機回して、植物の水やりをして、キッチンと部屋の片付けをして、化粧とは言えない化粧をして、さささっと家を出た。

天気はイマイチだったけど、不思議に出かけたい気持ちが10倍以上上回っていた。とにかく私は出かけて美味しい朝食が食べたいんだ!
普段朝食は液体だけで済ましているのに。

すぐに思い浮かべたのは、数ヶ月前にGoogle Mapで見かけた、同じ沿線にあるカフェ。行ったこともなく、どんな雰囲気で混み具合はどうなのかはもちろん分からないけど、行きたい。
沿線駅の中では、あまり目立たない駅で、各駅停車しか止まらないし、お店が少ないので、ほぼ降りたことないけど、今日降りた瞬間、「あ、好き!」と思ってしまった。

駅周辺にビルがなく、お店も少ないが、緑が多い。空は若干荒れていたが、空気中は平和な匂いが漂っている。ちょっと大袈裟かもしれないけど、少し海外に来た気分。同じ沿線の駅とは思えない。

お店にたどり着いて、幸い席はまだ空いていた。思ったより賑やかな雰囲気だが、実際は落ち着いている。お店中流れている軽やかなジャズは、より一層海外感が増している。お客さまは家族連れ、カップル、おひとり、年齢層も幅広く、観光よりは断然にこの近くの人が朝ごはんを食べに来たよーという感じがとても好き。

窓際のテーブル席を選んで座っていた。
お店の全体を眺めることができるから(変質者ではありません)。
昨日届いた中古文庫本を読みながら、時々メッセージを返したり、お店を見まわしたりして、昨日家でだらだらしてまるで違う世界にいたように、「今日はシティーの一員となった。」という謎な気持ちになった。

いろんな家族、それぞれ違う仕事をしている人、様々な物語が秘めているカップルたち。何事もない、ごく普通の日曜日の朝だけど、きっと今日もかけがえのない、人生の中の平和な一日だよね…、心にしみじみと感じた。

時間をどう使うのは一人一人の自由で、正解がない。
人生はたぶん、大半の時間は暇だ。基本的に。
現代人は忙しいのは、社会に合わせているからだ。
忙しいのもいいし、暇で過ごすのも良いと思う。

どう時間を埋めるか、埋めずにただ眺めるだけか。
こういう優雅な時間の使い方が好きだし、無駄な時間がないし、すべての時間が好きであることが大事。
その時間は結果「自分」という形として存在することになり、すなわちその自分が好きでいられるかどうか。

なんてことを、平和な空間で朝食を食べながら考えていた。
自分には、もっと何かができるかもしれないとも、思えた。



こんな文書でも読んでいただき、いつもありがとうございます!