クリエイティブリーダーシップ特論:グラグリッド代表取締役三澤直加さん

補足:
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコースの授業をまとめているnoteです。
クリエイティブリーダシップ特論の授業において株式会社グラグリッド代表取締役三澤直加さんからお話を伺い、記事にしています。

グラグリッドについて

グラグリッドは「サービスデザインのアプローチで価値ある体験と社会のしくみをつくるパートナーです。」というように各種プロジェクトで触媒となるような立ち位置をしている。今日のお話を聞いていても、カチカチなものをふわふわのやわらかいもの換えるという言葉にもあったように人の思考の変換を担っていると思う。実際に生活していると様々な物事を慣習としてロックされて不便であるにも関わらず不便と思うようなことはないし、社会通念上こうあるべきだという姿だけ考えてしまって自分で考えることをやめてしまう。これに対してその固まったものを柔らかくほぐしてくれるのがグラグリッドなんだなとおもった。

プロジェクトについて

グラグリッドでは「ビジョンづくり」、「商品作り」、「組織づくり」の3つの活動を中心に行っている。例えば落合第六小学校のプロジェクトでは校長先生からのお願いで議論を多数決で決めてしまい、正解を求めてしまう小学生に対して思考力や判断力を育みたいということでプロジェクトがはじまったとのことだった。ここでグラグリッドがやられたノートの概念からの解放というのがとても面白かった。僕も小学校の時から塾に通い、板書をうつし、暗記をしてという感じであったので特に社会などは面白いとも思わず苦手だった。中学に入るとそれはもっとひどくなっていくのだが、グラグリッドのワークをやることで小学生のノートが非常に思考的で面白くなっていることに驚いた。授業はつまらなくても、こういうことができていればあの頃の授業も面白くなったかもしれないと考えるととてもうらやましく思う。また、郡山のプロジェクトではみんなの思い出を中心に盛り上がり、新しい価値をみつけていくというプロセスについて話されていたが、僕自信もそういった経験があるとともにワークショップにおいて盛り上がることに注力していたりするので面白かった。思い出を中心に正のエネルギーを貯めて、そのエネルギーを正しい方向に導くことでドライブさせるのはやはり重要なんだと思う。

最後に

共創における刺激というものが本当に重要なのだと感じた。しかもその刺激で目覚めさせるのは理性ではなく、感性なのだと思う。凝り固まったプロジェクトの状況を改めて考えてみると大人数でディスカッションを行い、理性的に説明できるようにつきつめていった結果、アイデアが浮かばないということは往々にして起こり得る。この場合一人の人でも触媒となるような刺激を与えられる人が外から入れば歯車が回りだすとも思う。しかし、問題はこのご時世で自分で考え、行動することができる人がどれだけいるのか、そして行動への責任を自分で持つことのできる人間がどれくらいいるのかというと不安になる。多くの人が楽しさと自由を求めて活動的に動くが、自由には大いなる責任が伴うことをほとんどの人が理解できていない。僕自身大きな課題だと思っているが、楽しさと厳しさを自由と責任をちゃんと持ってドンドン進んでいけるような人になりたいと思う。

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