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日本一明るい経済新聞 2025年1月号(vol.331)


鋳造に革命!MC活用で発泡型製作
業界初の本格実用化 高精度、スピーディー、低コスト
(日本キャスティングメタル)

 日本キャスティングメタル(06・6576・1515)は、金属加工のマシニングセンター(MC)を応用し発泡ウレタン素材で鋳造品の発泡型製作に成功、業界で初めて本格実用化した。手作業に比べ高精度、スピーディーに低コストでつくれ、鋳造業界に革命を起こそうとしている。
 2014年の創業。大阪市港区海岸通2丁目に本社工場を持つ。鋳造品の鋳型を手掛けるが、職人による手作業が大半で、人手不足、精度などの課題も多かった。
 「もっと簡単に加工できないかと悩んでいたところ、メンバーからMCでの加工提案があり、徳永晃取締役と共に1年かけて研究、開発しました」と、弥元敬治郎社長。その提案者が、経理・財務担当者。「技術がわからない素人発想でしたが、うまく行きました」と振り返る。

 MCメーカーに相談し、特注仕様機を導入。「当初は発泡スチロールの粉が飛散するなど大変でした。集塵機とイオナイザーなどをうまく組み合わせるなど改良を重ねて令和5年6月から加工出来るようになりました」と。
 10ミクロンオーダーの高精度加工ができ、コストも3分の1程度に削減、加工スピードも向上。ただ、発泡スチロールだけに1回使用に限定され、木型のように何回も使えないが、大小を問わず複雑な単品ものやロット製品のオートメーション化には適している。

 令和6年10月には特許出願した。現在は売り上げの3分の1は発泡スチロール型で、「鋳造業界のコストダウンと人手不足の解決策として、MCによる発泡スチロール型を広めたい」と、将来の設備投資に向けて頑張っている。


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