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ひこにゃん。〜春のセンバツ2022準優勝の近江高校、記念写真掲載可否で、議論対象に〜

ひこにゃん。〜春のセンバツ2022準優勝の近江高校、記念写真掲載可否で、議論対象に〜

こんにちは、翼祈(たすき)です。2022年春のセンバツ。惜しくも優勝を逃しましたが、感動を与えてくれた準優勝の近江高校。そんな近江高の選手らを祝福しようと、ひこにゃんがサプライズで登場して記念撮影をし、その写真をSNSに上げる予定でした。しかし高野連が反対し、写真掲載は一度は頓挫。その後急転し、ひこにゃんとの写真掲載がOKになりました。何故話が好転したのか?今回は高野連が一転するまでの経緯を、ひこにゃんの話を交えつつ時系列でご紹介していきます。

ひこにゃん、近江高校春のセンバツ準優勝祝福。


春の選抜高校野球大会は2022年3月31日、兵庫県西宮市の甲子園球場で決勝を行い、近江は大阪桐蔭に敗れて準優勝でした。地元の滋賀県彦根市内でも近江高のOBの市民や、ゆるキャラの『ひこにゃん』らが頑張りを称賛し、夏の甲子園に向けてのエールを送りました。

彦根市の人気キャラクター・ひこにゃんは、同彦根市金亀町の彦根城博物館前で「近江高校 準優勝 おめでとう」のメッセージボードを手に近江高の頑張りを称賛しました。近江高の選手の全力プレーに応えようとチームカラーの青の小旗を振ったり、バットを握ったりするなどの動きで魅せました。

ひこにゃんは、公式Facebookで「第94回春の選抜高校野球、近江高校は準優勝 甲子園で熱戦を見せてくれた選手、関係者の皆さま、お疲れ様でした」とお祝いし、「どの試合も勇気と感動を与えてくれました。ありがとう」とコメントを書きました。公式Twitterでは、ひこにゃんのお世話係のいいのすけが「甲子園での激闘を駆け抜けた近江高校!最後まで諦めずに健闘する姿に感動したでござる 近江高校ありがとうでござる!近江高校、初の準優勝めでたいでござる!!」と、ひこにゃんのメッセージを代わりに読みしました。

参考:近江ナイン、ようやった! ひこにゃんも祝福、市民らセンバツ準Vたたえる 京都新聞(2022年)

ひこにゃんは公式Twitterに、試合前から「本日は、春の選抜高校野球 注目の決勝戦 近江高校VS大阪桐蔭高校です。ひこにゃんも野球やってみたくなったみたい。ひこにゃん選手!おじょうずですよ」などと、興奮を書き込んでいました。

彦根市役所でも近江高校準優勝を祝福


また、彦根市役所は2022年3月31日、近江の奮闘をねぎらい、試合後即座に、庁舎にかかる懸垂幕に「準優勝」の文字を入れ込み、差し替え対応に入った。
同彦根市役所では、「Fight!甲子園出場!近江高校」と書き込んだ懸垂幕に「準優勝」を加え、再掲出。実はこの懸垂幕、当初は「祝!甲子園-」だったが、新型コロナウイルスの感染者が出て辞退した京都国際への配慮から「祝、では失礼」として「Fight!」に差し替えていたという。

引用:センバツ準V近江の奮闘に「ひこにゃん」も応援 彦根市役所では試合後即座に懸垂幕へ「準優勝」 日刊スポーツ(2022年)

ひこにゃんが近江高校の選手と記念撮影 しかし、問題が、、、


第94回選抜高校野球大会で、代替出場ながら初の準優勝を飾った滋賀県の近江高の選手らが、地元の彦根市役所に準優勝しましたの報告で訪問した時に同彦根市の人気キャラクター『ひこにゃん』と記念撮影したことを巡って、同滋賀県高野連が「選手の商業的利用を禁止する日本学生野球憲章に抵触する可能性が大いにある」と判断を受け、同近江高を通じてひこにゃんとの記念写真を使用しないよう彦根市に要請していたことが2022年4月7日までに判明しました。

ひこにゃんは2022年4月5日、同近江高主将でエースの主将や監督らが参加した彦根市役所での準優勝の報告会が終わった後、事前に近江高側に告知なしの、サプライズで登場。報道媒体や同彦根市の市役所担当者が、近江高の選手や彦根市の市長ら出席者と一緒に記念写真を撮りました。

その後、近江高は彦根市側からFacebookなど公式SNSへのひこにゃんとの記念写真の投稿して良いかの確認の連絡を受け、滋賀県高野連に問い合わせ。滋賀県高野連は日本高野連に連絡し、同日本学生野球憲章に抵触する可能性が大いにあると判断しました。ひこにゃんグッズの取り扱いなどへの良くない影響を考えたと判断を受けました。

近江高側からひこにゃんとの記念写真をSNSに投稿しないよう説明された彦根市は戸惑いました。彦根市担当者は取材に対し「ひこにゃんの登場はあくまでお礼の気持ちでした」とする一方で、「今後の近江高の活動に問題が生じてはならない」とひこにゃんとの記念写真の掲載を踏み留まりました。近江高は「高野連の加盟校なので判断に従う」と取材に答えました。

参考:選手とひこにゃん写真ダメ 高野連、商業利用恐れ指摘 共同通信(2022年)

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ひこにゃん祝福にセンバツ準優勝の球児も笑顔 近江高校が彦根市役所訪問 京都新聞(2022年)

滋賀県高野連の理事長は「近江高が予測できないケースだったが、規定に抵触する恐れがあると伝えた」とし、日本高野連は「自治体のキャラクターとの写真撮影などについて明確なルールがなく、今回はより慎重な対応をお願いした。今後もこうしたケースがあるかもしれないので対応を検討したい」としています。

その後高野連が一転して、ひこにゃんとの写真掲載をOKに!


春の選抜高校野球大会で初の準優勝となった滋賀県の近江高校の選手らが、地元彦根市の人気キャラクター『ひこにゃん』と一緒に記念撮影した写真の投稿の可否について「商業的な利用にあたるおそれがある」という判断が高野連=日本高校野球連盟から連絡を受けました。

彦根市は公式のホームページやSNSへの写真の投稿を見送る展開となり、高野連の対応に批判がSNS上で相次いでいましたが、高野連は2022年4月7日になって、急転して、ひこにゃんとの記念写真投稿は問題ないという判断となりました。日本高野連は、憲章を統制する日本学生野球協会(東京)に連絡し、今回の事例が商業目的ではないと確認したといいます。

4月7日の午前中もひこにゃんとの記念写真は投稿されず、彦根市の文化スポーツ部スポーツ振興課は「甲子園での感動をありがとうございます、という意味を込めて近江高側には事前にお知らせせず、サプライズでひこにゃんが登場という彦根市側が企画させていただいた。ただ近江高側に喜んでもらおうと思って企画したがあだになってしまった。近江高に迷惑をかけてしまった」と肩を落としていました。

開幕直前に突如京都国際の辞退から補欠からの繰り上げ出場が決定した近江高で同日4月7日、通常なら全出場校に高校野球開幕前に渡している選抜旗の授与式があり、授与式後に日本高野連の事務局次長が押し寄せた報道カメラの前で説明しました。関係者にひこにゃんとの記念写真撮影の時の様子や写真投稿の目的などを再度聞き取ったといい、「企業や商品のPRではなく、商業的にひこにゃんが利用されるわけではない」などと結論に至った理由を説明。

こうした中、高野連の事務局次長は4月7日、近江高校を訪れた際、報道陣に対して「改めて調査した結果、今回はひこにゃんの登場はサプライズという形でのお祝いで商品のPRではないので、日本学生野球憲章には抵触しないと結論づけた。本来なら近江高に詳細な話を聞き取った上で配慮すべきだったと反省している。近江高校や彦根市には混乱を生じさせおわびを言いたい」と述べ、急転して、問題ないという判断を表しました。

日本高野連は2022年4月7日、滋賀県高野連を通じ、彦根市に写真が使用出来ると伝えました。これを受けて彦根市は、彦根市役所のホームページや公式のSNSに近江高とひこにゃんとの記念写真を投稿し、彦根市の担当者は「(日本高野連に)近江高はひこにゃんとの記念写真が商業目的ではないとハッキリ伝え、きちんと決議して頂いた。近江高に高野連からの指導が入らないと分かり、ひとまず安心している。これからもひこにゃんと球児を共に応援できます。今後もひこにゃんには高校野球の激励やおもてなしに積極的に登場して欲しいと思っています。そのつど、高校や高野連など関係各所と調整して適切に対応したい」と話していました。近江高の校長は「高野連の一員なので、その報告に従う」と話しました。

参考:近江高校選手とひこにゃんの写真 高野連 一転 問題なしの見解 NHK NEWS WEB(2022年)

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球児と撮影、くまモンもOK? ひこにゃん一転〝セーフ〟 高野連に聞いてみた 熊本日日新聞(2022年)

ひこにゃんは私が1番最初に初めて会ったご当地キャラクター


ひこにゃんはだいぶ前の映画[偉大なる、しゅららぼん]という滋賀県が舞台の映画で、映画館に来て一緒に記念写真を撮った、初めてのご当地キャラクターでした。本物は凄く可愛かったですよ。

今回の高野連の対応は急転しましたね。2018年に高知商の野球部員が高知商ダンス同好会の有料発表会に出演したことを日本高野連が問題視。ダンス同好会の顧問を兼ねる野球部長の処分を検討しましたが、野球部員は夏の甲子園でチアリーダーを務めた同好会への恩返しで出演したこともあって「しゃくし定規すぎる」などと批判が相次ぎ、日本高野連は最終的に処分しなかったという事も、過去にあったようです。

確かにひこにゃんは全国的に人気のあるキャラクターですが、色々これはダメ、あれもダメとか制約があって大変ですよね。大きな問題となりましたが、ひとまずひこにゃんとの記念写真が掲載されて良かったです。


AKARIというサイトでも記事を書いているので、良ければこちらも読んで下さい。

https://akari-media.com/author/tasuki/


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