書きたいことを書きます。

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  • 同病

    数年前の留置所での出来事

最近の記事

季節の花

玄関に常に花を飾るようにしている。 季節の花を、花屋で目にした好きな花をフィーリングで選んで。 この季節は温かいから、仕事に行くときはほころびかけていただけの蕾が、帰宅したら花開いていたりする。 ドアを開けると誰もいない部屋に香りが満ちている。 生きる上で特に意味のないこと。 花なんて別に見なくても生きていける。 困ることなんて何一つない。 でも、開いた花を見て綺麗だなと思ったり 漂う香りが心地良かったり そういう意味のないことが心に入り込むのを確認すると 生きるために

    • 他人は自分ではない

      他人を自分の思うがままにコントロールしようとする欲望。 配偶者、パートナー、恋人、こども。 どんなに近しい愛する相手だとしても、それは自分自身ではない、他人だ。 他人に思考や生き方に立ち入りコントロールする権利なんて誰にもない。 アドバイスをしたり、意見したり、サポートしたりは好きにしたらいい。 でもコントロールする権利はない。 他人はあなたではないから。 最近、他人をコントロールしようと試みて、それが叶わなかったときの感情のもつれこそが 人間関係で起きるトラブルの原因のほ

      • イーハトーヴ

        GWなので岩手旅行をしてきました。 小岩井農場と宮沢賢治記念館&童話館。 宮沢賢治好きなので、岩手旅行は毎回だいたいこのコース。 天気も良く、のんびりできて楽しかったです。 旅行って基本的に一人で行きたいタイプなので、寂しいとか感じることもなく。 好きな誰かと一緒に旅行すると、それは好きな相手と一緒にいることが目的となってしまって、旅行を楽しむということとはまた違う意味合いになると思うんですよね。 好きな相手と一緒に過ごす時間は大切だけどね。 ただそれは旅行を楽しむのと

        • インド人が焼くナン

          インド人の方がやられているようなカレー屋さんは、何故山ほど追加のナンを勧めてくるのか。 自宅近くにあるカレー屋さんにちょくちょく行くのですが、ナンがなくなりそうになると間髪入れずに 「ナンは!?」 と聞いてくる。 満面の笑みだが、口調が少し怖い。 いや、日本語への慣れの問題で怖く聞こえるだけだと思うが。 基本的にCセットを注文する。 好きなカレー二つに、タンドリーチキンとミニサラダとナンとドリンク。 安定を好むつまらない男なので、大抵シーフードカレーとほうれん草カレー。

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        • 同病
          3本

        記事

          帰りの会

          帰りの会とかいう密告奨励システム。 共産圏の国々に跋扈していた秘密警察と、彼らが行う陰湿で不公正な裁判もどきの茶番を思わせるようで、薄ら寒くなる。 チクる奴は褒めて貰えるなんて!!! あんなものがあるから日本人は陰湿になるんだ!!! 今でもやってるのかなあれ。 わりと自由奔放で元気な少年(婉曲表現)だったので、ほぼ毎日帰りの会でチクられていた記憶がある。 必ず女子はチクる。 これだから女子は(以下小学生時代のヘイトを思い出しながらの性差別的な発言) そもそも 帰り道に勝

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          キレる若者より、キレる老人の方が多く目にする

          無駄な怒りやイライラは自分をすり減らすだけだと、この年齢になると確信しているわ。 何というか、怒りをあらわにしなければならないことと、どうでもいいことの区別が上手くつかないままで成長してしまった大人が多い気がするわ。 不愉快な出来事があったのなら、まずはそれは不愉快だから止めてくれと、しっかり言語化して伝えることね。 自分は黙ったままで下を向いていて他人が察することを期待していても、基本的にその期待は儚く消えてしまうわ。 別に不愉快になる理由までまくしたてる必要もないわよ。

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          真面目なみんな

          客商売は本当に凄いと思う。 コンビニでもスーパーでも、正直大した自給でもないのにキビキビ働いて、やることもたくさんありそうで なおかつ客への笑顔なんていう、意味不明なサービスまで強いられている。 凄い。 学生時代に客と揉めて、赤茶色のコンビニと青いコンビニを連続でクビになった僕には絶対に出来ない。 尊敬する。 そしてコンビニバイトすら勤まらなかった過去の自分のあまりのアレっぷりに絶望する。 まあそれはとりあえず置いておく。 なんなんだろ。 もともと真面目な子たちなんだろうか

          真面目なみんな

          物欲

          物欲がほとんどない。 ごくごく一般的なお給料だけれど、平均よりかなり多目に貯金に回せるくらいに欲しいものがない。 何かを買おうかなと思っても、本当に必要なのかなと考えているうちに、なくてもいいかという結論に至る。 スーツも私服も靴も時計も。 たまに買いに出かけてはみるけれど、今あるものがまだ使えるから必要ないなあと思ってしまう。 食べ物にも飲み物にも全く拘りがないので、毎日帰宅して自分で味噌汁をこさえて、あとはごはんと納豆だけあれば満足できる。 本だけは好きだから、気の向く

          新しいラーメン屋

          飲食業の経営とか全く解らないけれど、前々からとても不思議に思っていることがある。 マイタウン成増に、新しくラーメン屋が出来ては潰れるということを繰り返している場所がある。 今度また新しいお店がオープンするらしい。 遊びじゃないし金が絡むんだから、当然以前のお店のこととかリサーチしてから出店するんだと思うのだけれど、連続で潰れている場所にどんな勝算を見出しているんだろう。 成増にはとても強く人気のあるラーメン屋が四店存在していて(道頓堀、きころく、武蔵家、べんてん)、素人目には

          新しいラーメン屋

          物の見方、感じ方、言葉

          超自然的なチカラは全く信じちゃいないが、いわゆる「言霊」っていう考えは馬鹿にできないと思う。 自分の中のモヤモヤを、感情を、言葉にした瞬間にそれは息衝く。 「面倒臭い」「嫌いだ」「やりたくない」「生きているのが辛い」 わかる。 わかるよ。 自分の口から発した言葉に酔ってしまう感覚。それがいつしか口癖となり、それを発することがルーチンとなり、いつしか日々の習慣となってしまうこと。 でも、一度言葉になったそうしたモノは今度は発した主体であるあなたを縛る。そうして負の自己洗脳が完

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          桜の見え方

          三月が終わる。桜が咲いて、春が満ちる。今年も桜が咲いたなあと思いながら、この桜は去年見た桜ではないというあたりまえのことに気づく。 いつか死んでしまうということすら忘れて、春夏秋冬を永遠に味わえるように錯覚しているけれど、同じ季節を同じように味わえることは二度とない。そのときの僕の肉体の状態や抱える喜怒哀楽の具合で、景色なんて一変してしまう。全く何の問題もなく、桜の美しさだけを楽しめる春なんて、一生のうちに何回あるんだろう。 暗く重く見えた桜も、鮮やかに美しく見えた桜も、

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          食事と美味しいもの

          食事に拘りがない。いや、わりと何を食べても美味しいとは思うのだけれど、僕にとって食べ物って「美味しい!」か「すごく美味しい!」の二つの評価しかない。きっと張り合いのない食べ手(そんな言葉があるのか知らないが)だろう。 夕飯も基本的に、「ごはん、味噌汁、納豆、生卵かゆで卵か目玉焼き」という固定メニューだけれど、何の不満もない。味噌汁の中身が季節や駅前のダイエーの特売状況で変化するくらいで、一年三百六十五日満足して美味しく食べることができる。骨折したり、胃を切り出したりで入院し

          食事と美味しいもの

          自己肯定感と自分の値段

          自己肯定感というのが皆無だと思う。僕と妹の製造担当した男女が、それぞれ出ていって、それぞれ新しい家族をこさえたという話を聞いたあたりから、そうしたものはゼロになった。いらないのなら、最初からこさえなきゃいいのにね。 仕事の何が素晴らしいって、きちんと働いてきちんと求められる以上の結果を出してさえいれば、必要とされるってことだ。大切にされて、存在を認めてくれるってことだ。人間は歯車じゃない?替えがいくらでもきく歯車としての価値なんて必要ない?こっちはそれくらいでしか自分の価値

          自己肯定感と自分の値段

          同病 3

          「どうしたのお兄ちゃん」背中から聞こえる声は、勿論この部屋にいる僕以外のただ一人の人間。ここに入れられて顔をチラっと目にしたときに、さえないおじさんだなと感じたその人からだった。リアクションを取らないのも気まずいので、顔を少しそちらに向ける。いや、こんなところに入るような奴が気まずさとか気にすんなよとは思うのだけれど、実際こういう場所の方が、世間を生きる上であたりまえな社交性や人づきあいが普通に発揮されちゃうものなんだ。経験者は語る。 おじさんの方に顔を向けると、そのまま話

          同病 3

          仕事とアイデンティティ

          仕事はいい。あたりまえに真面目に働いていたら、必要としてくれる。チヤホヤしてくれる。お金も貰える。素晴らしい。 他で誰かに必要とされることなんてないから、仕事が好きだ。ここでなら自分が存在している理由があるし、それを周りも肯定してくれる。やることさえやっていれば、存在を許される。誰かから必要とされていることを確認出来た瞬間に、心底から安心出来る。 だから休みなんて、何かしらの用事があるとき以外はいらない。ただただ毎日働いて、それに纏わる人たちに触れていたい。働いているとき

          仕事とアイデンティティ

          死ぬこと。いつか、死ぬ日のこと。

          自殺とか恐ろしくて絶対に出来ない。ビビりだし、血を目にしたら卒倒しそうになる。高所恐怖症だし、狭い車内で練炭まみれにもなりたくない。ただ、そうしたこととは別に、幼い頃から、いつかやってくる死を待ちわびている。 社会人として普通に暮らせている。友人知人も少ない方ではない。貯金だって、平均的にそれなりにはある。でもいつだって「これをいつまで続けたらいいのかな」という小さな問いが、頭の中に響き続けている。こどもの頃からずっと。望みがない。欲がない。この先に掴みたい何かが思いつかな

          死ぬこと。いつか、死ぬ日のこと。