無責任の知

少し前の、佐野研二郎さんのオリンピックエンブレムについて思い出します。
あの時も「パクリだ」「パクリじゃない」で永遠にもめていましたね。

私が当時、許せないと思ったのが、関係のない人を巻き込んでいた状況でした。
佐野さんの件では、関係のない他の多摩美の学生や卒業生の過去作品を持ち出し、「これはパクリ作品だ」と連日ネットは大荒れ。
そして「多摩美生はクソだ」なんて言う。

この「パクリだ」「多摩美はクソだ」と言った人たちは一体何者なのだろう？
行ってもない展示の写真を、ネット上で勝手に貼り付けて何がしたいのだろう？
そもそも多摩美や作者の何を知っているのだろうか？

そんなことを思っていました。

私も良くないのですが、当時、「こういうことを言う人は作品を作ったことない人なんだろうな。」と勝手にレッテルを貼り、「作品を作ったことのない人は信用できない。」というクソみたいな呪いがかかってしまいました。
しかし、それほど私は許せませんでした。

私には多摩美に通う友達がいて、このような世間の批判にとても怯えていました。
「世間が多摩美に対して悪いイメージを持ってしまった。就活が怖い。」と。
なぜ関係のない学生が、ただ普通に大学で学んでいる学生が怯えなければならないのだろうか？

（そして火に油を注ぐように、多摩美の大祭で学生が佐野研二郎さんの「葬式」を行う…。こんなことしたらもっと世間から悪い目で見られるじゃないですか。それに他の学生の成果物だってあるのに。この「葬式」は佐野さんの「社会的な死」を表現したようですが、なんか他にもっとあったんじゃないかと個人的には思っております。
関係のない人まで巻き込んでやることだったのか？だから個人的には「なんでもあり」って簡単に言わないでほしいなと思っています。）

すみません。脱線しました。

話を戻し、この「パクリだ」発言をしていた人たちは、何も知らないでただ便乗していただけの人もいたのではないかと思っています。
自らの「無責任な小さな発言」（特にTwitterではRTができ、これも厄介）が大きなクソみたいな流れを作ってしまったと自覚もない。

今もそうではないですか？
今回の「アート」に関わらず、YouTubeの動画のコメント、他人のツイートに対するリプ欄も、「知ったか発言」でごった返す。
普段何してるかも分からない人が、当事者でもないのに本人のように語ったり、意見していませんか。（知ったかブーメラン）
クソリプなんてそんなのばかりじゃないですか。（知ったかブーメラン）クソリプとか見たとき「で、あんた誰？」って単純に思います。

分からないことは無意味に発信しない。
私はそれも責任の一部だと思います。　

あえて意見を持たないこと、分からないというスタンスを取ることも悪いことではないと思っています。
無知であるならせめて「無責任なことはしない」というのもそれは良しじゃないですか。

そして日々の自分のやるべきこと、自分ができることを黙々と、淡々と行う。
こういう人の方が「かっこいいじゃん…」と私は思います。

まぁ、みんな語りたいのはわかりますけどね。
ここで私もなんか偉そうに書いてますし。
でも、ツイッターで衝動的に書くよりかは良いかな、と考えここに書きました。

もうこの記事自体がブーメランみたいですみません。ほんと。

毎日暑いですが、ご機嫌に頑張りましょう。

#毎日更新 #毎日note