「絵はすぐに上手くならない」
直球なタイトルの、絵の勉強方法本です。
「絵はすぐに上手くならない デッサン・トレーニングの思考法」
成冨ミヲリ著
彩流社 2015年10月30日
他の学問や技術が体系立てて学ぶことが多いのに対し、絵の学習には根性論が多くあるように思う、と著者は言います。
絵がうまい、とはどういうことか。
絵を描く目的にはどういったものがあるか。
これらを示した上で、絵を描くための能力を細分化し、その能力を伸ばすためのトレーニング方法を説いてゆきます。
本書の中で、自分の手を見ながら描き、自分の絵の特性を理解するステップがあります。
ただやみくもにあれもこれも勉強したほうがいい、と思うよりも、目的や特性に応じて、上げていきたいスキルを選ぶほうが精神衛生上も良いですよね。
(私の特性はこちらにアップしていますが、これから本を読みたいと思う方は見ないほうが良いです。理由は、見たものに引きずられて本来の特性がわかりにくくなるケースがあるから、だそうです)
アニメーター、デザイナー、映像制作など、さまざまな立場で働く人たちの事例も載っているので、参考になる点もあるかもしれません。
大人になってから絵を学ぼうとすると、限られた時間の中で何を選択していくか、それは何故か、が腹落ちしていることが、上達やモチベーション維持に効いてくるように思います。
絵に限りませんが。
課題感を解消するためのトレーニング方法がさまざまな角度から紹介されているので、とっかかりが見つけやすかったです。
https://www.amazon.co.jp/絵はすぐに上手くならない-成冨-ミヲリ/dp/4779121183