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『鶴の恩返し』は約束は守ろうって話?

僕は恩はいつか必ず返したいとは思っています。
だいたいの人はそうだと思いますが。

窮地に陥ったとき、何か助けてもらったりしたことは一生忘れません。
何とかしてその時の恩は返したいとそう思うのです。

『鶴の恩返し』という童話があります。
あの話は何を言いたいのでしょうか?
助けてもらった恩を鶴が返す。
恩は返そうという話が、童話的にも一番いいと思います。

しかし、実際は違います。

ある冬の日、おじいさんは1羽の鶴を見つけます。その鶴は、罠にかかって動けなくなっているようでした。かわいそうに思ったおじいさんが逃がしてやると、鶴は嬉しそうに飛び立っていきました。

その日の夜、家にとても美しい娘が訪ねてきます。雪の中を道に迷ってしまったらしく、「一晩泊めてほしい」と。

翌朝目を覚ますと、娘は食事を作り、掃除をしていました。大変働き者で、老夫婦もたいそう喜びます。娘は「身寄りがないので、この家の娘にしてください」と頼み込むのです。老夫婦は喜んで迎え入れ、それから3人は仲良く暮らしました。

ある日娘は、「絶対に中を覗かないでください」と言い、部屋にこもってしまうのです。

数日後にできあがった布は大変美しく、町で高く売れました。
娘はまた布を織ります。1枚目よりも美しい出来で、さらに高く売れました。
そしてその次の布を織るために、娘はまた部屋にこもります。

いったいどうやってこんなに美しい布を織っているんだろう……気になってしまった老夫婦は、とうとう部屋を覗いてしまいました。

そこには1羽の鶴がいて、自分の羽を引き抜いて布を作っていたのです。
もう体の大部分の羽が抜けてしまっていて、ボロボロの姿になっていました。

そして、空へと飛び立っていってしまったのです。

これは何を言いたいのでしょうか?
これの一番の教訓は、「約束は守ろう」です。
トーンダウンじゃないですか?
「恩は返そう」が教訓の方が絶対いいと思います。

「約束は守ろう」だったら『鶴の恩返し』というタイトルは変えた方がいいと思います。
『おじいさんは見た』とか『これがカリギュラ効果』とか。

とにかく鶴の恩返しではないです。
そもそも鶴も見られたらからって何で飛んでいってしまうのでしょうか?
お前の恩はそんなもんなんだ?と思ってしまいます。
大分部分の羽が抜けてっていってるけど、飛べてんじゃねーか。
まだ余裕あるじゃねーか。
お前の恩はそんなもんなんだ?と思ってしまいます。

というわけで『鶴の恩返し』ってなんだかよくわからない話だなと思います。

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