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おふくろの味の再現は無意味

ファン心理として、その有名人のファンになると、会ってみたいとか写真撮りたいとかサインが欲しいとか。
もっとファンになると手料理が食べてみたいとか。

そのように思います。
そしてもっともっとファンになると…。

その有名人のお袋の味を体験したい。

その有名人の料理より、その有名人を育てたお母さんの料理を食べたいと思うのではないのでしょうか?
大丈夫です。気持ち悪くないです。それが普通です。

そこで、そんなお店あったらどうかな?
僕はそう思いました。
メニューには様々な有名人のおふくろの味が並んでいる。
有名人のお母さんに取材に行って忠実に再現したメニュー。
画像の下には、おいしさをそのお母さんの息子の有名人がコメントしている。

そういうおふくろの味のメニューがたくさんあるお店があったらいいなと考えたことがありました。

しかし、それは再現できないかなと思いました。

キャンプで食べるカレーは物凄くおいしいわけで。
このカレーを家で忠実に再現したところで無意味です。
肉は焼いてから煮込む。じゃがいもとにんじんはあの店で買うけど、玉ねぎだけはあの八百屋。
そんな風に完璧に材料や調理過程を再現したところで、キャンプのカレーのおいしさは出ません。
なぜなら、おいしいと思うのはキャンプだからです。
やるとしたらキャンプを再現しなければいけません。
しかし家なのでキャンプ場を再現するのは無理です。

それと一緒で、有名人のお母さんが作らないとあの味は出ないというわけです。
もっと言うと、有名人のあの実家で、あの台所で、あの鍋で、有名人のお母さんが作らないとあの味は再現できないということです。
食材、作り方を完璧に真似しても、やはりおふくろの味になりません。

結局、おふくろの味というのは、おふくろ以外誰も作れない。


ここではお袋の味を良く言ってますが、こちらはお袋の味を悪く言ってます。


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