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「乾杯」ができる未来

缶チューハイを開ける。
滋賀県の山奥、ロッジに隣接したBBQスペースを皆で囲む。辺りは薄暗く、気温は少し肌寒い。iPhoneで音楽をかけて、胸より高い位置に人数分の缶が並ぶ。
準備は整った。
「乾杯!」
こういう時のお酒はスッゴイおいしい。

僕は乾杯が大好きだ。
なんだかその瞬間は、今までの過去を肯定できたような感覚になるからだ。そして、これからの未来が明るく感じたりもする。
大好きな人たちと乾杯できる未来があることは、僕にとって「希望」みたいなものなのだ。

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乾杯について書いていこうと思ったのだが、少し前に酔っ払いながら電車内で書いたエッセイがあったので、それを載せたいと思う。
noteに投稿していないエッセイだ。
では、どうぞ。

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ゆずチューハイを片手に約30人の前に立っている。僕たち数人(バイト退職した数人)のために同期、先輩、後輩が集まってくれた。
たくさんの目とカメラがこちらを見ている。約30個の冷たいグラスがあの言葉を待っている。僕は笑顔で言った。
「ありがとうございます!カンパーイ!」
この人数の前で音頭をとったのは初めて?かもしれない。

ホントに幸せ者だとつくづく思う。なんで僕のまわりは、いつもこんなに良い人ばかりなの。こんなに気分屋で自由に動いてるのに、なぜ君たちは離れないでいてくれるの。僕には不思議なくらいだ。
遊びに行く時も全然動こうとしないし動かないし、基本的に会いたい人にしか会わないし、鈍感で人の気持ちにすぐ気づけないし、時々そっけない反応もしてしまうのが僕だ。
そしてそれをいっさい直そうとも思っていないのが僕だ(いや、直せよ)。どうしてそんな僕を好んでくれるの。
もうね、僕の人生には優しい人が多すぎる。
普段から生きづらいとかエッセイには書いてるけれど、こういう日は人生なんて上手くいくと思えるんだ。
何回も書いてるけど、何回でも言うけど、僕のまわりは本当に良い人ばかりだ。

思えば、生まれてから今までどの時期も人には恵まれていた。そして今でも関係が続いている人が多くいる。幸せだよ。

君たちと手を繋ぎ大きな円から世の中を見た時、世界なんてちっぽけに思えるんだ。
僕を支えてくれた全ての人と乾杯ができると思うと、生きづらさをポケットにしまっておける気がするんだ。

今日は来てくれてありがとう。そう思いながらテーブルを回っていく。ひとりひとりと目を合わせ乾杯をした。
ゆずチューハイに幸せが混ざり、一杯で顔は真っ赤になった。

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