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竹細工のりんごかご

昨年末の話ですが、弘前市で行われた「竹細工りんごかごの未来を考えよう」という会に参加してきました。

竹細工りんごかごとは

りんごを収穫したら手かごに入れ、それを選別場まで運びます。昭和の頃には、根曲竹というたけのこの一種を材料とする手かごが主流でした。ですが現在は安価で耐久性のよいプラスチック製の手かごが主流で、竹かごを使っている農家は少なくなってしまいました。
農家の使用が少なくなるにつれてかごを作る人もどんどん減っていき、現在は入手するのも難しくなっています。

復活をめざして

農家は竹かごを使わなくなりましたが、インテリア雑貨としての需要はとてもあり、一つ8000円くらいで販売されているそうです。しかも人気で生産が追いつかない状況で、「もっと作ってほしい」という声がたくさんあるとのこと。
このまま衰退してなくなってしまうのはもったいない!!と、〈テシゴト・ミライラボ〉というグループが弘前市で活動しています。

竹かごの課題

竹かご衰退の原因として、原材料である根曲竹の入手が難しいという点があります。根曲竹は山に人が入っていき手で収穫→背負って運ぶ、という結構体力がいる作業でやれる人がいなくなってきています。また、山の開発などにより根曲竹そのものも少なくなってしまいました。
そこで、竹かご復活には「材料の入手→使えるようにするまでの加工」をどうやっていくかが今の大きな課題になっているようです。
他にも、「根曲竹の栽培」「作業場の確保」「技術継承の仕組み」など色々課題があります。

原材料の根曲竹
たけのこになる前に収穫し、皮の部分を使います
実際に編んだ様子。編み目が美しいです


産業・文化を未来へ

りんご竹かごは、青森県津軽地方の大切な産業であり、そして大切な文化です。
この素敵なモノづくりを未来へ繋げていくために、〈テシゴト・ミライラボ〉さんをはじめ動き出している方々がいます。
私も竹かごには前から興味があったので、何か参加できることがあれば活動していきたいなと考えています。

風呂道具を入れるアイデア。
普段使いもできるのが魅力