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対面授業とオンライン授業の比較

オンラインで英会話・英語学習の講師を始めておおよそ2か月が経ちました。オンライン授業の自分なりの方法や進め方が固まってきました。そこでちょっと学校で教えていたころの対面授業とオンライン授業を自分なりに分析してみたいと思います。学校での指導は主に集団で行い、オンラインは個別で教えていたので、かっちりと比較ができるわけではありません。なので、これも正確な比較とは言えないかもしれませんが、学校で行っていた学習は、個別指導を中心に行っていた特別支援の教室での学びを中心として比較していきたいと思います。

生徒との距離

対面:自分から距離を測りながら、一番心地よい関係で指導や授業を行うことを心がけながら進めていました。正面から・横から・隣に座ってなど、関係性も探りながら行いました。ボディランゲージも見やすく、アイコンタクト、息などでも困り感・納得・わかる喜びが感じられることがとてもよかったです。ただ、どうしても距離に戸惑う子がいたり、距離の取り方を間違えてしまう、人がそもそも近くにいることが苦手な子もいるので、一概にすべての子どもにとって最適な方法かといわれるとそうではないと思います。

オンライン:画面の中にいる自分の範囲を適切な遠さ・近さで表示できることはメリットです。自分の胸より上くらいが表示されて、顔があまり前面に出すぎないことがポイントです。褒めるときは少し近づいて笑顔でリアクションを。この部分はリアルでも同じ反応をしていると思います。生徒さんの顔がなかなか見えない子がいたり、近すぎたり、画面を見ているから目が合わなかったり、そういう部分で難しいと感じることが多かったです。自分の見え方は改善できますが、相手のボディーランゲージや表情をどのように学習者の負担にならずに講師側が読み取れるかが難しいと感じました。物理的な距離には一切左右されないので、その部分はメリットです。

総合:オンラインをメインの学習手段にするときでも、最低でも一度は実際に会って、それぞれの全身や表情の反応を直接知ることができたらうれしいと感じました。遠い距離のほうが心地よく感じる学習者さんにはオンラインは向いていると思います。また、講師の視点として、全身・表情で素直に感情を見せることができる学習者さんはオンラインで接していても要求や学習の方向性がわかりやすく、指導するときの指針になりました。オンライン授業を受ける側にも受け方の指針が必要な気がしました。自分の顔をしっかり見せたり、はっきりと自分のわからないことは意思表示をしたりなど、察することがオンラインでは見えている部分が少なくなる分難しくなると感じています。

授業の進行

対面:基本的に個別指導では生徒の手元にある教材を使用しての指導になるので、一緒に手元を見ながら生徒が問題を解いて、それを修正していく、または、新しく教科書の箇所や文法を教えるときは黒板またはミニホワイトボードでの指導をしていました。集団よりはどこを見ればよいのか、手元と板書を見る距離も近く、特性のある子どもにとって集中しやすい環境だったと思います。生徒が自分で問題を解くことができるのがとてもよかったです。また、教師のほうで教材を用意することなく(もちろん補助教材や自分の教科書などは持参していますが)、一緒に見てコンパクトに指導ができることがよかったです。

オンライン:今の環境は、講師はペンタブ・書画カメラと充実の手元投影ができるのですが、学習者側にはそこまでの設備が整っていないことが多いので、講師側が画面に映して、学習者が口頭で答えて物を入力、という形が多いです(文法・学校英語の授業)。フォニックスの授業や英検対策は、講師が書画カメラで手元のテキストを映し、画面を見ながら答える、という形をとっています。講師の用意した教材は書画カメラですぐに映すことができるのでその点はよい点です。学習者さんが教材を買わずしてこちらの用意したものを提供することができています。インターネットで検索するとすぐにその結果を共有できることもいい点ですね。学習者さんの用意した教材を使用するとなると、ちょっと難しい部分が出てきて、写真を撮ってもらったりスキャンをしてもらってこちらに送ってもらってレッスンを行っています。

総合:個人的には自分の空間で、大量にある教材に囲まれながら必要なときに欲しい教材をパッと取り出して見せることができるのが理想の空間です。が、今回はそういう記事ではないので、割愛!オンラインだと学習者さんに見てほしい部分のみ見てもらうことができることは集中の点で有利だと思いました。対面でも個別指導ならどこを見るのか指示しやすいですが、画面の中だけを見るオンラインにはかないません。学習者側も書画カメラやペンタブを用意できる環境にあれば、もっと充実した学習ができると思っています。ここは周辺機器の充実度が今のところネックです。

まとめ

対面集団・個人からオンライン個人へと指導形態が変わった中での個人的な比較ですが、どちらにもメリット・デメリットがありました。学習者ファーストで、一人ひとりに合った学習方法を提供していきたいものです。個人的にはやっぱり対面のほうが好きだな、と思いました。全身の反応を見ることができるし、自分で距離や方法を変えながら指導することができることが魅力的です。ですが、オンラインはオンラインでメリットがあるし、特性のある学習者さんとは相性がいい場合も多いと感じました。学校現場ではカウンセリングは対面で、授業はオンラインで、なんていう使用もできるようになればもっといいのにな、なんて思います。

これからオンラインが中心になっていく時代がもしかしたら来るのかもしれません。そのときには、指導側の機器もアップグレードが必要ですが、学習者側もいろいろ揃えることが学習の充実には必要だと思いました。また、オンライン授業の実施の方法とともに、オンライン授業の受け方もある程度学習者が身に着ける必要があると感じています。これは、指導者側がフィードバックを充実させ、学習者のニーズに沿った一層の指導を提供できるように必要なことになると感じています。顔がどのように映るのか、表情をどう作ると伝わるのか、提供される資料を快適に閲覧するためにはどのくらいの機器が必要なのか、などお互いが充実した時間を過ごすために多少の指針が必要だと感じています。

もちろん学習者と講師における関係については対面であろうとお互いの学習したい、教えたい、という気持ちの一致、そしてそれが実現するための双方の努力だ必要だとは感じていますが。授業の受け方、という部分で、オンラインのスタンダードを上半身中心に映像で届けられる、という側面を考慮して作っていく必要を感じています。

まとめが、オンラインは、という部分に寄ってしまいました。自分でもいろいろ試してよりよい方法をこれからも探っていきたいと思います。この記事が何かお役に立てればうれしいです。

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