幼児向けお話 なかまたち 第十四話 「勇気」

ドック君は公園で一人でサッカーボールで遊んでいました。
そこへウルフ君が来ました。ウルフ君はドック君にサッカーボールを貸してと言いました。
ドック君はウルフ君に貸してあげました。しかし、ウルフ君はなかなか返してくれません。
ウルフ君が帰ると言い出しました。ドック君はやっとボールが返ってくると思いました。
しかし、ウルフ君は「このボールを借りておくね」と言いました。
ドック君はダメと言ったらウルフ君が怒るのではないか、ボールくらいなら取られても
いいかなと思い、何も言いませんでした。
ドック君の後ろからラビット君の声が聞こえました。
ラビット君は少し前からドック君とウルフ君の様子を見ていました。
ラビット君はドック君を呼び言いました。「ボール返してと言ったほうがいいよ」
ドック君は「ウルフ君は乱暴するから言えないよ」と言いました。
ラビット君は言いました。「今はボール、今度はもっと大事なものを取られるかもしれないよ」
「今のボールを守れたら、大事なものを取られることはないよ」
ドック君は「大事なものって何」ってラビット君に聞きました。
ラビット君は「勇気」と言いました。
ドック君はウルフ君を追いかけて大きな声で言いました。
「僕の大切なボール返せぇー」、何度も何度も大きな声で言いました。
するとウルフ君は「あぁ~うるさい!返すから黙れぇ~」と言ってボールを返しました。
ボールを返してもらったドック君はウルフ君に言いました。
「今度は二人でサッカーしようよ」大きな声でと言いました。
ウルフ君は恥かしそうに帰っていきました。

#ダメなものはダメとはっきり言いましょう

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