幼児向けお話 なかまたち 第十五話 「言い方」

今日も仲良し三人で公園で遊んでしました。
三人で三角形になってサッカーをして遊んでいました。
キャット君がドック君の方へボールを蹴ったとき、ドック君が失敗してボールが
ドック君の後ろに飛んでいきました。キャット君は「ドック君しっかり取ってよ」、
「もぉー早くボールを取りに言って」と言いました。
ドック君はごめんねと言いながらボールを取りに行きました。
キャット君はラビット君に言いました。「ドック君下手だねぇ~」
「一緒にサッカーしててもつまんないやぁ~」と笑いながら言いました。
ラビット君は言いました。「キャット君そんなひどい言い方しない方がいいよ」
「今のドック君は悲しい気持ちかもね」
「そんなひどい言い方していたら友達を無くすよ」
「どう言えば良かったの?」とキャット君が聞きました。
ラビット君は言いました。「失敗したときに気にしないでね」
「今度は失敗しないようにできたらいいね」「頑張ってボールを取りに行こうって言えば」
「ドック君もサッカー頑張ろうって気持ちになるし、悲しい気持ちにもならないと思うよ」
と言いました。そこへ悲しい顔をしたドック君が帰ってきました。
「下手でごめんね」とドック君は言いました。
するとキャット君が「大丈夫だよ、練習して一緒に上手になろうよ」
「さっきはひどい言い方してごめんね」と言いました。
すると悲しいそうだったドック君の顔が嬉しそうに見えました。
様子を見ていたラビット爺さんは三人を呼びました。
そして静かに目を閉じながら言いました。
「三人ともいいかい、心のこもっていない言葉は相手には伝わらないよ」
「キャット君が心の底からドック君に謝ったからドック君の笑顔が見られたのだよ」
ラビット爺さんは目を開けて三人の顔を見ようとしました。
三人はラビット爺さんの話を聞かずに遠くの方でサッカーを楽しんでいました。

#言葉はナイフと言っている人をネットでよく見かける  美辞麗句。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?