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自然災害と家とお金:5.地震よりも水災よりも被害が多い、風による被害

今日お伝えするのは「風」です。
関東では2月4日に春一番が観測されました。
過去最も早い春一番でした。

そしてもう1つ。
2021年台風1号「ドゥージェン」が2月18日にインドネシア付近のカロリン諸島で発生しました。もう台風ですって!日本に来るのはあと半年待って!


台風といえば、夏~秋にかけてのイメージですが、一番早くに発生する台風が1月に発生することもよくあるようです。


***
日本で「風」といえば、やはり台風かと思います。



「風」による被害の特徴を一言でお伝えするならば、
地震や大雨による被害よりもひどくはないけど件数が多い

もう1つ大きな特徴。
被害を受けるだけではなく、被害を与えてしまうこともある



この記事をご覧いただいた後には、

台風や強風によってどんな被害が自宅に起きてしまうのか?
被害を与えるって?被害を与えないために出来ることって?
風による被害は保険で補償されるの?

ということについて知ることができます。

前回の記事はこちらから ↓

風による被害の影響は小さいけどよく起きる

強風によって、どの程度の被害が出るでしょうか?

風、家、被害といえば、「3匹のこぶた」。
藁の家にお住まいの方はさすがにいないですね。
レンガの家も日本では珍しいので、戸建てなら木造の家、マンションなら鉄筋コンクリート造が中心かと思います。

風による被害は、

・屋根や屋根瓦への被害
・雨どいへの被害
・窓ガラスの破損

といったものが挙げられます。
なので、家そのもの、家の中というよりも家の外装部分への被害が発生しやすいです。したがって被害の発生件数も多くなります。

屋根瓦への被害

雨どいへの被害


強風で被害を与えてしまう!?

ニュースで見たことってありませんか?

強風で看板が外れて、窓ガラスを割ってしまった
強風で大きなものが飛ばされ、建物に被害
球技場のネットが自宅の屋根を突き破った(2019年台風15号)

こういった、ニュースはときどき見かけることがあると思います。

身近なところですと、

植木鉢が飛んできて、窓ガラスを割ってしまった
強風で倒れてた木が我が家の壁に傷づけた

といったものでしょうか。「飛来物(ひらいぶつ)」に注意が必要です。
注意というのは、もちろん、飛んできたもので自宅が被害に遭わないようにということもありますが、自分が意図せず誰かに被害を与えてしまうことも十分にあり得ます。

写真ACの説明書きによると、台風で屋根(中央部の電線の上に載っているもの)が飛ばされたことにより、右側の白い家に被害が発生しています。

台風が近づいているなど風が強い場合、被害を受けやすい窓ガラスに対しては次の対策が考えられます。

・雨戸やシャッターで窓ガラスを守る
・上記がない場合は、窓に飛散防止フィルムを貼る
・養生テープや段ボールなどで窓ガラスを補強する



自分が加害者にならないために、

屋外に出ているものを屋内に取り入れる
→ある程度重量があっても風で簡単に飛びます。
なので、植木鉢も屋内に避難させることをおすすめします。

家の外に飛んで他の家や自分の家に被害を与えるものがない状態にしておけばより安全ですね。

風による被害は保険で補償されるの?

火災保険のうち、「風災補償」で補償されます。
風により窓ガラスや雨どいが壊れた、瓦が飛んだというのは風災補償で補償されます。あとは、強風で屋根が壊れて雨漏りしたというケースでも風が原因で発生しているの風災補償に含まれます。

風災補償の場合、場合によっては免責金額が設定されていることもあります。一度、契約内容を確認されるといいかもしれません。

免責金額というのは、「この金額までの被害は保険金を支払いませんよ」というものです。免責金額を上回った分だけ保険金として支払われます。

例えば、5万円の免責だった場合、
5万円までの被害だった場合、保険金は支払われません。
10万円の被害の場合、10万円-5万円(免責金額)=5万円が支払われます。


隣の家からの飛来物で我が家に被害が!

台風のときであれば、こういったこともあるかと思います。
その時、思いつく言葉があります「損害賠償」の4文字。

この場合、となりの家に損害賠償してもらえるでしょうか?
一般的な話としては以下となります。

適切に設置して使っている場合、不可抗力による被害となります。
よって、相手に対して損害賠償責任は発生しません。
設置や使用方法に問題があって、台風のときに相手に対して被害を与えてしまった場合は、自分に非があるので損害賠償責任が発生してしまいます。

(注意)具体的な相談が必要な場合、法律の専門家に確認しましょう!

加害者にならないためにも、屋外に出しているものは片づけておくことをおすすめします。また、自分の家の屋根瓦が飛んで、家に被害が出ただけではなくご近所に被害を与えてしまう可能性もあります。築年数が経過した家では自宅の屋根や屋根瓦の状態を確認することも必要です。
自分では難しいので専門の業者の方に相談ですね。

3枚目に掲載した写真は他の場所から屋根が飛んできて戸建ての住宅に被害が発生していました。屋根の設置状況が適切だったのかがポイントです。


台風被害で瓦の飛散や被害が2019年の台風15号で注目されていました。
その時の被害を受け、瓦屋根への被害を軽減するために、2022年(令和4年)1月から瓦屋根の止付け基準が強化されるようです。

出典:強風対策のパンフレット(発行:一般財団法人 日本建築防災協会)

まとめ

台風や強風によってどんな被害が自宅に起きてしまうのか?
→窓ガラスや屋根・屋根瓦、雨どいへの被害が発生!

被害を与えるって?被害を与えないために出来ることって?
→自宅の屋根や屋根瓦、屋外に設置おいていた植木鉢などが風で飛んでしまい、他の方の家に被害を与える可能性がある。
→築年数が経過した家の場合は屋根の設置状況の確認、風が強い時は屋外に出しているものを家の中に片づける。

風による被害は保険で補償されるの?
→火災保険の風災補償でカバーされます。詳細は契約した保険の内容を確認しましょう。


最後までご覧いただき、ありがとうございました!

あじさい



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